2010年08月28日

sweet guilty love bites

先日読みましたコミックの感想です。
意外とよかった…
□sweet guilty love bites
■天野しゅにんたさま
 ○イラスト評価:★★☆☆☆(2.3)
 ○内容評価:★★★☆☆(3.3)
 ○百合度評価:★★★★★(5.0)
 ○総合評価:★★★☆☆(3.3)

こちらは過日『百合姫』などとともに購入をしましたもので、百合姫コミックスということで購入をしました作品となります。
ということで、コミックスとしましては百合姫コミックスとなります…こちらは『百合姫/百合姫S』に掲載された作品ではなく、携帯配信向けに描かれた作品となるみたいです。
作者のかたは以前読みました『湯けむりサンクチュアリ』のかたとなります。

内容としては、キャバクラという場所で働くかたがた、俗にいいますキャバ嬢のかたがたを描いたお話となります。
作品としましては3つの読み切りなお話が収録されております…一つ一つは読み切りのお話ではございますけれど、それらは全て同じお店で働くかたがたのお話となっているのでございました。
一つめのお話『sweet guilty』はそのお店で働くかたのお一人が、道で倒れている女の子を見つけてそれを拾い一緒に暮らしていく、というもの…その拾った女の子が新聞紙に包まれていたりとホームレスを思い浮かべるご様子で、そんな描写などそうそうない気がするもののそういえば以前読みました同じ百合姫コミックスの『キミ恋リミット』でそんな境遇になってしまった子がいましたっけ、と思い出したり…(何)
二つめのお話『guilty love』はそのお店で働くシングルマザーのかたと、娘を預けることになった保育所で働く保育士のかたのお話…そのお二人はそれが運命の再会ということにもなるのでございますけれど、意外と保育士のかたが自由奔放でございました。
三つめのお話『love bites』は同じお店で働く二人のかたのお話…これは表紙裏に書かれておりました説明の様に主人公の子の成長物語と受け取ってもよさそうでございます。
…はい、見れば解ります様にこのコミックのタイトルは収録された3つの作品のタイトルから取られていたのでございました。

この作品、作者のかたの過去の作品、また『百合姫Wildrose』によく参加されていらっしゃることからも解ります様に、やや過激なシーンが目につきましたかもしれません。
そのことが解っていたことや、その過去の作品『湯けむりサンクチュアリ』があまりに微妙な作品でしたこと、そして物語の舞台が私にとってはあまりに異世界の場所のお話ということもあったりと、色々ございまして、正直に言いますと全く期待をしておりませんでした。
けれど、読んでみますといずれもなかなかよいお話…確かに過激なシーンがございますけれどそれ以上に内容がしっかりしておりましたから大丈夫でございましたし、普通に面白い作品でしたかと思います。
かつて同じ作者で過去の作品がいまいちでしたために読むのを先延ばしにして、けれど読んでみましたらずいぶんよかった作品としまして同じ百合姫コミックスで以前読みました『ラブフラッグ★Girls!!』がございましたけれど、この作品もまたよい意味で期待を裏切ってくださいました。

イラストのほうはやはりやや微妙かもしれませんけれど、『湯けむりサンクチュアリ』よりはよくなっていた気が…。
百合的には百合姫コミックスでございますし何ら問題ございません…やや過激かもしれませんけれど。
ともあれ、私にとっては未知の世界を舞台にしたお話ではございましたけれど、なかなか面白く悪くない作品でしたかと思います。


また、同時にこちらも読みましたので…。
やはりあれが残念…
□がんばれ!消えるな!!色素薄子さん(3)
■水月とーこさま
 ○イラスト評価:★★★☆☆(3.3)
 ○内容評価:★★★☆☆(3.3)
 ○百合度評価:★★☆☆☆(2.0)
 ○総合評価:★★★☆☆(3.2)

こちらは過日色々なコミックとともに購入をしましたもので、過去に既刊を読んでおりますことから購入をしました作品となります。
コミックスとしましては『ティンクルセイバーNOVA』や『える・えるシスター』などと同じものとなります。
どうやら、この作品は10月くらいにドラマCD化されるみたいでございます。

内容としては、存在感がとても薄い女のかた、その名も色素薄子さんというかたの物語でございます。
と、やはり説明が以前読みました第2巻の感想と同じとなってしまいましたので、登場人物の説明などは省略をいたします。
この巻でも薄子さんや周囲の皆さまの日常を描いておりまして、季節としてはクリスマスやお正月、バレンタインに雪の積もった日と、冬の描写が多かったかと思います。
と、前の巻で非常に目立っておりましたマッドサイエンティストな助手さんはほとんど出番がない状態となってしまいました…もしかしますと、作者の人もこの『色素薄子さん』とは全く異質のキャラクターでした助手さんの扱いに困りかねたのかもしれません。

この巻では薄子さんと画子さんのはじめての出会いのお話が収録されておりましたりして、お二人の関係がよく解ってよきものでございました。
それだけに、やはり画子さんの弟の存在が非常に邪魔で仕方ございません…第2巻の感想にも書きましたけれど、作者としては本当にこの人物を「気づいたらヒロインのポジションに一番近いキャラクター」なんてものにしようとしているのでしょうか…。
この弟以外は問題のない作品なだけに、この点が非常に残念でございました…。

イラストのほうは悪くございません。
百合的には薄子さんと画子さんの関係がやはりよきものなのでございますけれど、邪魔者が本当に邪魔で…。
ともあれ、とある一点を除いては悪くない作品でございますので、第4巻も購入してみましょうか…助手さんの出番は増えるのでしょうか(何)
…そういえば、以前クリアいたしました『トトリのアトリエ』の主人公の父親も、この薄子さん並に存在感の薄いかたでございましたっけ…皆さんにいつも驚かれておりました。


『Fate/EXTRA』のほうは第6回戦、準決勝の決戦…ラニさんとの戦いでございますけれど、決戦前の会話から彼女の感情は推し量ることが全くできません。
戦いのほうは、相手がバーサーカーとなった呂布奉先でございますので、かなりの威圧感を持った敵でございます…けれど、結論から言いますとそれほど強くなく、ランルーくんのワラキア王を頂点としてその後はどんどん相手が弱体化している感じすら受けてしまいました。
それほど、セイバーさんの宝具「招き蕩う黄金劇場」が圧倒的…いえ、圧倒的なのは宝具を使用後に使うことができる様になるスキル「童女謳う華の帝政」が非常に強く、相手が防御していたとしてもそれを無効化して4,000程度のダメージを与えることが可能で、これを連発してしまえばどの様な相手とて持ちこたえられません。
ともあれ、消える瞬間までラニさんの心中は推し量ることのできないまま終わってしまいました…果たして、彼女は麻美さんのことをどう思っていらしたのか…。
…やはり過去にお世話になったこともあるラニさんを倒すということで初戦と同じくらい緊張してしまいましたし、もしも2周め以降をするといたしましても、今のところ一番好きなキャラでございます遠坂凛さんと戦い彼女を消滅させることなんて考えられません。

とにかく勝ち残ったということで、いよいよ決勝戦…残ったのはわずかに2人でございます。
残っているのはもちろん麻美さんと、そしてサーヴァントのガウェイン卿を引き連れたハーウェイ家の次期当主、レオさんでございます。
校舎の中ももう凛さんと生徒会長さんに桜さん、図書館の二人のNPC、そして教会のお二人くらいしか残っておらず、非常にさみしいことになってしまっております…ちなみに、教会のお二人はNPCではなく、彼女たちは彼女たちでかなり大変な人生を送っていらっしゃるご様子で、気になるものでございます。
ともあれアリーナへ向かうのでございますけれど、入った途端異質な気配が…そう、第5回戦で逃げおおせたユリウス氏が待ち構えていたのでございます。
彼の元まで向かう途中、彼の過去を知ることになりましたけれど、世界でもっとも高貴な家の望まれざる者として生まれてしまった彼の苦悩が非常につらい…。
その過去を知った後にユリウス氏と戦うのでございますけれど、彼のサーヴァントはバーサーカー化している上にかなり弱体化しておりさらに手の内が全て見える様になっておりましたので、あっさりと倒すことができました。
今度こそユリウス氏は消滅をするのでございますけれど、その死に様はあまりに悲しく、麻美さんも私も涙を流してしまうほど…。
…ユリウス氏との会話の過程で麻美さんが何者なのか、実体がないということ以上のことが解りましたけれど、これは想像の範囲内であり私も麻美さんもそう驚かずまた気にしておりません。

そういえば、先日の日誌で疑問に思いました、サーヴァントはどうやって分配されているのかということについてもここにきて語られておりました。
どうやら地上で自分の力でサーヴァントを得ることも可能みたいで、少なくともユリウス氏はその様にしてサーヴァントを得た模様でございます。
それに対して麻美さんのセイバーさんなどはムーンセル、つまりこの聖杯戦争のシステム側から供給されたサーヴァントみたいで、そのためにいざというときはマスターの命令よりもムーンセル側の命令に従う様に契約されているみたいです。
けれど、セイバーさんはもう麻美さんのことが好きで好きでたまらなくなってしまっていて、その契約に思い悩んでしまいます…そこで麻美さんのほうから契約を破ってどうなってもいい、聖杯よりもセイバーさんのことが大切、大好きだと告白をして、お二人とも吹っ切れるわけでございました。
その瞬間さっそくムーンセル側から排除プログラムな敵が襲い掛かってまいりましたけれど、それは撃退…昨日はそこで終わりましたので今後アリーナを出てからどうなるのか少々不安でございますけれど、ここまで吹っ切れてくださったことは嬉しいことでございます。
これまで凛さんのほうが百合的に一歩リードしていた状態だったのでございますけれど、これでセイバーさんとの関係も百合的に十分、と言えるほどになってきたのではないでしょうか…おそらく凛さんともセイバーさんともハッピーエンドでは終われない予感がいたしますけれど、それでも水準以上に百合要素のある作品、とこれで言うことができそうでございます。
ともあれ、第5回戦の格闘家、第6回戦の呂布奉先と大陸系の英雄は大したことがございませんでしたけれど、決勝の相手となりますとおそらく最後の敵になるでしょうし、アーサー王の円卓の騎士の一人ガウェイン卿ともなれば相当な強さのはずです…油断せず進めてまいりましょう。