□おしおきっ!
■かぐらゆうきさま
○イラスト評価:★★★☆☆(3.0)
○内容評価:★★★★☆(3.7)
○百合度評価:★★★★★(5.0)
○総合評価:★★★★☆(3.7)
こちらは過日色々なコミックとともに購入をしましたもので、何となくよさそうでございましたので購入をしました作品となります。
コミックスとしましてはおなじみとなっておりますまんがタイムきららコミックスとなります。
作者のかたは以前読みました『ねこみみ学園よろずや』を描かれたかたとなっております。
内容としては、普通の女の子が生徒会長さんに恋をしてしまわれる様子を描いた4コマ作品となります。
主人公の白藤湊さんは元気さはあると思うのですけれど、それ以外は特徴のない普通の女の子…自分の趣味さえ解らない様な個性のない女の子でございます(言いすぎ…?)
成績は常に学年の中間、運動神経も普通という本当に普通の女の子なのでございますけれども、テストの点数が全て学年の平均点というのはある種、天才的な才能としか思えません。
そんな彼女なのですけれど、ひょんなことから通う学校の生徒会長、東雲紫苑さんのファンになってしまわれまして、何とか近くにいたいと思う様になります。
その東雲紫苑さんは長い黒髪で眼鏡をかけ、そして成績も運動神経も抜群という以前読みました『メガミのカゴ』という作品であげられておりました委員長の条件を完全に満たす完璧な生徒会長さんでございまして、もちろん彼女に憧れる生徒さんは多数いらっしゃるわけでございます。
ですので普通でしたら当然普通の生徒である湊さんが目に留まるわけはないのでございますけれども、これまたひょんなことからお近づきになれ、また生徒会のお手伝いをすることになったのです。
それはよいのですけれど、実は紫苑さんには秘密がございまして、それは眼鏡を外すと性格が恐ろしいことになるという…人に恐ろしいおしおきを与えてしまわれる様なかたになってしまうのです(普段はやさしいかたでございます)
おしおきシーンはいつも扉の向こう側で行われていたりと明確な描写はございませんけれど、あとで触れます登場人物が非常におびえてしまっていたりとかなり恐ろしいものみたい…なのですけれども、それすらも湊さんにとっては完全に癖になってしまい、それを待ちわびてしまわれるほどになってしまわれたのでした。
このあたりの湊さんはやや変態かもしれませんけれども、それでも紫苑さんを強く想う気持ちは間違いなく、また紫苑さんのほうもそんな湊さんに徐々に惹かれていきまして…終盤ではついにお付き合いをされることになり、ラストシーンではあつい口づけをされるまでに至るのです。
表紙からある程度の百合要素は期待しておりましたけれども、まさか4コマ作品でここまで百合々々な終わりかたをしてくださるとは嬉しい予想外でございました…ここまで百合な終わりかたをした4コマ作品は同じきららコミックスでございましたら以前読みました『さくらりちぇっと』、その他の4コマでございましたら以前読みました『渚のハイQ部』くらいしかないかもしれません。
と、その他の登場人物としましては、まず生徒会の副会長で書記も兼任していらっしゃる松葉桃花さんがいらっしゃり、このかたは紫苑さんの幼馴染でもあるのですけれど、彼女の性格を利用して快感を得ている節のあるちょっと怖い変態さん…このかたのあたりは何だか同じ変態百合作品である、以前読みました『もっと!委員長』を思い出しました。
もうお一人は会計の若草ちとせさんでございまして、ツインテールでちみっこで元気な猫みたいな雰囲気の、さらには悪戯好きという、まさに『ストライクウィッチーズ』のルッキーニさんみたいな女の子で、マスコット的存在のかわいらしい女の子でございます…ちなみに猫と会話をすることもできますけれど、この要素はあまり生かせていなかった気がいたします。
メインお二人の百合要素ももちろんよろしゅうございましたけれども、このちとせさんのかわいらしさも非常によろしゅうございました(本当に口調などルッキーニさんそのものに見えないこともなく…ですので声は私の頭の中では完全に斎藤千和さまになっております)
…と、ちなみにこの作品はこの1巻で完結でございます。
イラストのほうは悪くございません。
百合的には最終的には完全にメインお二人がラブラブ状態となりまして、きらら系4コマでは上で触れました『さくらりちぇっと』あたりと並んで一、二を争うほどの百合作品ではないでしょうか。
ともあれ、やや変態的なところもありますもののおしおきシーンは見えない様にされていたり、『もっと!委員長』よりはずっと抑えられた作品でございましょう…それよりも百合なお二人の関係とちとせさんのかわいらしさがとてもよろしい作品でございました。