
□ここめ不定点
■竹本泉さま
○イラスト評価:★★★☆☆(2.6)
○内容評価:★★★☆☆(3.4)
○百合度評価:★★★☆(2.5)
○総合評価:★★★☆☆(3.0)
こちらは過日色々なものとともに購入をいたしましたものとなりまして、何となくよさそうに感じられましたことから購入をいたしましたものとなります。
コミックスとしましてはおなじみとなっておりますまんがタイムきららコミックスとなります。
作者のかたは以前読んでおります『ながるるるるるこ』と同じかたとなります。
内容としましては、ちょっと背が低くて小学生に間違えられる様な高校生の女の子の日常を描いたお話となります。
主人公の麦畑ここめさんはということでその様な外見の高校生の女の子…さらには声もちょっとアニメ声なご様子でございます?
ここめさんはその名前から「おこめ」というあだ名をつけられたりしておりますけれど、ともかくその様な彼女、小学校から大学まで一貫してある学校へ入学をいたします。
運動神経はいいらしいものの特に部活に入ることのなかった彼女なのでございますけれど、そのうちに成り行きで漫研に入ることになりまして…?
…ここめさん、少しいじると以前読んでおります『きんいろモザイク』のアリスさんのコスプレと勘違いされたりするみたい…というお話が作中にございました(何)
ここめさんが漫研に入ったきっかけは、クラスメイトで友人となりましたゆかりさんという背の高い女の子がその部に入っていて、一緒に入り浸っているうちに…という感じでございます。
ちなみにそのゆかりさん、巻頭のキャラ紹介では「伊藤ゆかり」になっておりますものの作中の名乗りのシーンでは「武東ゆかり」となっていて、どちらが正解かは解りません(何)
と、この学校は飛び級制度が設けられておりまして、漫研の部長さんは初等部5年生ながら飛び級で高校生になっている三園三々加さんでございました。
彼女は数学の天才なために飛び級で高等部にいるわけながら、(当然ながら?)ここめさんよりもさらに小さい、そして年齢相応にかわいい子でございます。
お話のほうは、その様なここめさんの日常を約2年にかけて描いたもの…ちなみにこちら、大判サイズのきらら系作品にしては非常に珍しいことに4コマではない作品となっております(っと、同じ作者さまの作品な『ながるるるるるこ』もそうでございましたっけ)
ここめさんはその様な小さな存在ですので三々加さんともども学校のマスコット的存在となっているご様子で、その様な微笑ましい日常を見守っていくのんびりしたお話でございます。
2年生になりますとここめさんは萌え民謡部なる部活の人たちにも目をつけられてアニメ声で民謡を歌わされてそれが少し評判になったり、お昼休みの放送を担当させられたりと、いつしか三々加さんの次に学校で有名な存在になっていったりして…?
そうはいいましても皆さんのまったりした日常が変わるわけではなく、特に波乱なども起こることもなく、さらに最終回らしいことも特になく日常のままにこの作品はこの1冊で完結の模様でございます。
その他、巻末にはこちらの作者さまが過去10年にわたって描かれた作品など収録されております…そうでございましたか、まんがタイムきららは10周年でございますか…。
その中には以前読んでおりましてきらら系でおそらく唯一二桁の巻数に達しました『三者三葉』の10巻記念なお話も収録されておりました。
…きらら系には巻末にきらら系コミックス全ての中での通算巻数も書かれているのでございますけれど、『三者三葉』第1巻は11でございますから相当古い…ちなみに1は以前他社へ移籍したver.のコミックを読んでおります『トリコロ』の第1巻、この『ここめ不定点』は901となり、もうすぐ1000冊出ることになるみたいでございます(以前読んでおります『つぼみ』は通算巻数に数えられない模様ながら以前読んでおります『SAKURA』は入るみたい…)
イラストは普通でございますけれど、これはこの作者さまの個性でございましょう。
百合的には特にはないのでございますけれど、最後のお話が少しよい感じでしたりと、普通のきらら系くらいにはありそうかと…?
ということで、こちらは何だかまだ普通に続きそうな印象も受けましたながら、でもナンバリングも振っておりませんのでこの1冊で完結の模様…ちなみに今日の日誌のタイトルは表紙カバーの折り目を見ていただければ解りますかと思われ…?
また、同時にこちらも読みましたので…。
□乙女王子 〜女子高漫研ホストクラブ〜
■888さま
○イラスト評価:★★★☆☆(3.0)
○内容評価:★★★☆☆(2.5)
○百合度評価:★★★★☆(3.5)
○総合評価:★★★☆☆(2.8)
こちらは過日『百合姫S』などとともに購入をしたもので、何となく百合っぽい感じがしましたので購入をいたしましたものとなります。
コミックスとしましては上の作品同様にまんがタイムきららコミックスとなりますけれど、こちらは大判サイズでも4コマでもないものとなっております。
…上の作品の舞台が漫研でございまして、何か他に同じ舞台っぽい作品があった様な…ということで、長らく放置されていたこの作品のことを思い出しまして同時に読んでみました(何)
内容としましては、桃花女子高の漫画研究部の皆さんのお話となります。
主人公の小形ひよなさんは新1年生…中学校のときも漫研部に入っていらして、そのときの活動が非常に実になったということもあり高校に入っても漫研部に入ろうと心に決めておりました。
けれど、その高校にも一応漫研部はあり部員も3人いらしたものの漫研らしいことは何もしておらず、しまいには生徒会副会長によって部から同好会への格下げを通達されてしまうほどの、部活動としての実体のない部だったのです。
そんな部を何とか存続させるために、副会長の弱みをつかんだ漫研部の皆さんはそれを突いた攻撃により副会長を篭絡しようとするのです。
それがホストクラブであったわけで…その副会長さんは真面目そうなのですけれど、実は異形面アイドルなどが好き、という一面がありましたので…(異形面とは何か、についてはこちらをご覧くださいまし…このフレーズを使うのもずいぶん久しぶり…/何)
ホストクラブをする、といっても女子高ですので漫研部の皆さんが男装をするわけでございますけれど、いつしか副会長さんはその中のお一人、無口ながらボーイッシュな雰囲気あふれる昌さんに惹かれていくのでした。
その過程で、廃部は取り消されたものの、部費はホストクラブをすることで稼ぐように…ということになってしまうのでした。
と、漫研部の部員としては2年生3人で、部長の金堂さんはただすぐに部長になれそうというだけで漫研部に入った、少々破天荒なかたです。
昌さんは上で触れたとおりのかたで、主に食べ物関係でかなり不思議なかた…お嬢さまだという噂もありますけれど、真偽のほどは不明です。
宇田川さんはまともなかたですけれど、いくつもの部活を掛け持ちしていたりとかなり万能なかたとなります。
ちなみに、ホストとして男装をするのは部長以外です…部長さんは裏方?
副部長さんが昌さん(ただしホストver.)に本気で恋をしたりして、百合要素は結構あるのですけれども、私は残念ながらホストというものについて偏見と言われても仕方のない否定的なものを抱いていて、この作品を読んでもその感情は好転しませんでしたので、読んでいてそれほど気分のいいものではございませんでした。
少なくとも、私はホストなんていうものは必要ないと、少なくとも詳しく知ったりしたくないと思ってしまうのでした…見たくない世界、というところでしょうか。
その点、生徒会会計の女の子が宇田川さんをホストとしてではなく女の子として好きになって、「お姉さまクラブ」を設立してください、と言ってくださったのは嬉しかったです(何)
…と、こちらの作品はこの1冊で完結となっております。
イラストのほうは悪くありません。
百合的には副会長さんが、なのですけれども彼女はあくまで昌さんを男としてみている節がございますので、やや微妙かも…その点、生徒会会計の女の子が…(以下略)
ともあれ、こちらはあくまで個人的にはあまり楽しめるものではございませんでしたかなと…いえ、百合的にはなかなかあるとは思いますよ?
とっても大好きでどうかご無理はなさらないでご無事な日々を送っていらっしゃることを、そしていずれはまたお会いできますことを心から願っておりますあのかたもお好きなシリーズたち、『サモンナイト』は『4』のほうでラミちゃんフィズちゃんのスキルポイントを貯めつつ、『その花』は『あまとろちゅ』が終わりましたのでその次の作品…『天使の花びら染め』をはじめます。
天使、ではじまるタイトルといえば最近は以前しております『天使のあこがれ』や以前しております『天使たちの春恋』、そして3月末に発売の『天使たちの約束』といったいわゆる青文字系『その花』が思い浮かびますけれど、こちらはもちろんいわゆる赤文字系…雫さんとエリスさんという3年生カップリングのお話でございます。
雫さんは長い黒髪に着物のよく似合う、文武両道、特に書が得意なまさに大和撫子なかたで、皆さんからの人気も非常に高く、ご本人もそれをある程度自覚しながらもさらに完璧を目指すかたでございました。
その様な雫さんのクラスに、ある日留学生としてエリスさんがやってきて…エリスさんは長くてふわふわの金髪をされた非常に美人さんでまた人当たりもとてもよく、すぐにクラスの人気者になっていきます(エリスさんの母親、イギリス人かと思っておりましたけれど、北欧らしい…/何)
雫さんが皆さんに雫御前と呼ばれる様に、エリスさんはリュミエール・ノヴァと呼ばれる様になったそう…リリ・プラチナムと呼ばれるのはまだ今しばらく先のご様子でございます。
雫さんはエリスさんの世話役をお願いされるのでございますけれど、その様なエリスさんを見ていると胸がもやもや…これは人気者の座を奪われた嫉妬かと思い自己嫌悪をしてしまいますけれど、実はそうではなくってエリスさんが他の皆さんと仲良くしていることに対して嫉妬しているわけで、つまりは一目惚れをしていたのでございます。
しかもエリスさんは天然なのかどうなのか雫さんへ無自覚に好意を寄せてきておりまして、雫さんは素直になれずにちょっとツンな態度を取ってしまう…自分の気持ちが恋だと気づいたときには、その態度を思い返してもう嫌われてしまったのでは、と泣いてしまわれるのでございました…。
…その様な中、日直のエリスさんのお仕事を他の生徒がしようとしているのを雫さんが止める、というシーンがございましたけれど、これ…玲緒さんあたりでしたらどうしているのでしょう、彼女が黒板の字を消している姿があまり想像できない…(何)
その様な雫さんを見たエリスさんは無自覚のうちに口づけを交わしてしまい、雫さんは激しく動転…翌日はエリスさんのことを避けてしまわれます。
でもエリスさんは雫さんのことを追いかけ続けまして、お昼休みに裏庭でついに雫さんはエリスさんに追い詰められ、そして告白をされます…先日の口づけでエリスさんは自分の気持ちをはっきり自覚したわけでございます。
と、この瞬間周囲から歓声が沸きあがり…何とエリスさんの告白は多数の生徒に見られてしまっていたのでございます。
ちょっとこの展開には吹き出してしまいましたけれど、これでお二人は皆さんの公認カップルに…雫さんが自分の気持ちを口にしないままになってしまわれたのでございました(他の皆さんはエリスさんが自分の気持ちに自覚を持ったら相思相愛、と思っていらっしゃり、雫さんの本心はこの時点でバレバレの模様…)
…これ以降、エリスさんが告白をしたということでそれまでひと気のなかった裏庭は有名な場所になってしまいました…今までここでこっそり色々しておりました七海さんと優菜さまたちの心中やいかに…(何)
ここでアイキャッチが入りますけれど、ちょっとこのお二人は本当に微笑ましすぎますのでこのまま先へ進みます…もうお二人はすっかり公認カップルになったのでございますけれど、でも雫さんはまだ自分の気持ちを伝えておりません。
それで何とか伝えようとするのでございますけれど、極度の緊張によって伝えられない…そこで、恋文をしたためてそれを渡して伝えることにいたしました。
何と便箋100枚という途方もない量の恋文をしたためまして、放課後、教室に誰もいなくなったところでエリスさんにそれを渡して読んでもらうのでございますけれど、エリスさんは漢字がまだよく読めないらしい…日本語は流暢ですのに(雫さんはホームルームすらおぼつかない感じでエリスさんよりかえって危うい…?)
それでもお気持ちは伝わったご様子で、エリスさんは雫さんへあつい口づけを…雫さんもそれを受け止めるのでございました。
こうして雫さんもお気持ちを伝えることができ、恋人同士になれたのでございますけれど、雫さんはやっぱりちょっと素直になれない…もっとも、人前で色々されて恥ずかしがるのも当然かもで、エリスさんが過剰なのかもしれません?
それでも、エリスさんのことを呼び捨てで呼べる様になりましたりと、今までと少し違うことを実感できたのでございました。
昨日はそこまででございましたけれど、やはりこの雫さんとエリスさんカップリング、個人的には『その花』で一番大好きすぎて仕方ないかもしれません…もちろん他のカップリングもそれぞれにとてもよろしくどなたも大好きで大好きなのでございますけれど、このお二人に関してはもうそういうレベルではないかも…?
雫さんとエリスさんともに比較的大人っぽい素敵さを感じるお二人で、『その花』でそういうカップリングはこのお二人が唯一かと思いますけれど、大和撫子と金髪美少女という、どちらも個人的に非常に好みとするところがまた素晴らしいです。
雫さんはエリスさんへのツンデレっぷりが微笑ましく、エリスさんは雫さんへのまっすぐな想いがまた微笑ましく、これでちょうど釣り合っている訳でございます。
それに雫さんが自分の気持ちを自覚されて告白されるまでの一連の流れが、また個人的な好みにかなり合致しており大好き…この雫さんというキャラクター、これからもそうなのでございますけれど、こういう面も含めて個人的に色々思い入れを激しくしてしまうのでございます(そしてお相手のエリスさんがまた非常によろしく…)
ということでとっても大好きなお二人のお話、続きものんびり楽しんでまいりましょう。