2014年10月18日

バズー!魔法世界

先日クリアいたしましたゲームの感想です。
20年前の作品?
□バズー!魔法世界
 ○イラスト評価:★★★★☆(3.5)
 ○グラフィック評価:★★☆☆☆(2.2)
 ○システム評価:★★★☆☆(3.0)
 ○内容評価:★★★★☆(4.2)
 ○音楽評価:★★★☆☆(3.4)
 ○声優評価:-(-)
 ○難易度:★★★☆☆(3.4)
 ○百合度評価:★☆☆☆☆(0.5)
 ○付加要素(おまけなど):☆☆☆☆☆(0.0)
 ○総合評価:★★★☆☆(3.4)

こちらは過日購入をいたしましたものとなりまして、主人公を女の子にできかつ名前も変更できさらに(百合でない)恋愛要素もない作品、ということで購入をいたしましたものとなります。
機種としましてはスーパーファミコン…この機種の作品は過去に以前しております『ロマサガ2』や以前しております『ロマサガ3』に以前しております『聖剣伝説3』といったものをしておりますけれど、それらが借り物でしたのに対しまして今回は購入したものでございます。

内容としましては、魔術師を目指すために魔法学校へ入ることになった若者を描いたお話、となるでしょうか。
ゲームのジャンルとしましてはオーソドックスなファンタジーRPGといえ、それ以上でもそれ以下でもないかなと思われ…?
上でも触れました様にこちらの作品は主人公を男女から選択できまして、また名前も自由に変更できます…そして古い作品ですので百合はもとより期待しておらずなら恋愛要素はないほうがいいかな、となってさらにストーリーもよさげなもので何かこの機種でよいものはないか、と聞いたところこちらの作品を教えていただけましたので、本命となる作品とともに購入をしてみたのでございました(そして本命の作品よりこちらのほうが気になりましたので先にやってみた、という…)
…発売されたのはどうやら1993年の様子で、上で触れました『ロマサガ2』と同じくらいっぽいです?

物語の舞台はイアルティスという魔法の存在するファンタジーな世界観の世界…主人公はそこの片田舎に暮らす若者でございまして、父親が高名な魔法使いだったという事実を知り、魔法を使いを目指すために魔法学校へ入り、そこから次第に世界の大きな動きに巻き込まれていく、というものとなるでしょうか。
上で触れました様に主人公は男女選択式かつ名前も自由に設定できますので、もちろん女の子にしてお名前はラティーナ、といたします…明るくていい子、といった趣なのではないかなと思います?
さらに職業まで選択できまして、これは作中の会話に影響する模様…一応一番それっぽい修道士にしておきました?

お話は先日まででベラニード族との戦いが終わり、一度スタッフロールまで流れたところまで進んでおりましたので、昨日はその続き…ベラニード族滅亡から10年が過ぎ、大人になったラティーナさんがバイセンさんの案内のもと、サリアさんとロマールさんを引き連れてウルフェン族の村へとやってきたところから…。
ウルフェン族はバズー!により生み出されパメラ(以前PSP版をしております『ユーディー』や…って、先日も言いましたっけ、これ/何)を守護するために存在する種族だといい、もう1500年以上にわたりその役割を担ってきているといいます…バイセンさんもそのくらい生き続けているといいます。
そのウルフェン族の長老の話によりますと、パメラにはいまだにバズー!が存在しており、けれど侵入者を許してしまい、その何者かが魔物を放ったりしているそうで、これを止めにいくことになります。
…ウルフェン族は何だか微笑ましくって和みます…それだけに、ラティーナさんが下した結末が悲しい…(何)

ウルフェン族の村の近くに、パメラへと続く次元回廊があり、そこを抜けていくことになります。
こちらのダンジョンはたくさんの扉から正解のルートを選ぶ、ちょっとややこしいものとなっておりますけれど、この先のダンジョンよりはまだまし…最後にはボスが控えておりますけれど、それはあっさり倒せます。

次元回廊を抜けた先にはかつての魔法帝国の都でございましたパメラの廃墟がございました…地図を確認すると海の底にあることが解ります(地図にはウルフェンの村も記載されており、この地図ってお店で買えますので別に伝説の地でもなくなってしまう様な…?
廃墟にはなぜかナッシュさん、あるいはミレーヌさんとセダンテスさんの姿があるのでございますけれど、これはベリクァドという魔物が化けておりまして、仲間にしてそのフロアを後にしようとすると本性を現し戦闘になります。
このベリクァド、ほとんどの魔法が通用せず、あるいは他のいかなるボスよりも戦いづらいかもしれません。

パメラの廃墟の奥には城がありまして、ここへ入りますと音楽がより神秘的なものに変化いたします。
ここでかつてこのパメラであった、魔法帝国興亡の流れを幻を見るかたちで観ることができまして、それによりますとバズー!とはかつてフェスターという人物(フェスター教、という宗派がありそれはこの人物から取った模様…)が生み出した、全ての魔法の源であるといいます。
バズー!の力で魔法帝国は栄えたのでございますけれど、皇女さまがパメラを空に飛ばしたいとおっしゃり、それを実行したことによりやがて力が制御できなくなり、バズー!は暴走し世界は大災厄と呼ばれる破滅を迎え、パメラは海へと落下し魔法帝国は滅亡したといいます。
けれど、バズー!はなくなったわけではなく、今でもこの城にあるとのこと…そして、かつてラティーナさんの父親がナッシュさんを伴ってこの地へやってきていたという過去も垣間見ることができました。

その城の探索をするのでございますけれど、ここがまた非常にきついダンジョンとなっております。
何がきついって、道なりに進んでも迷うばかりで、どうしようもないと感じた末に気づいたのは、隠し通路が無数に存在する、という事実…しかも隠し通路の中に隠し通路があり、もちろん隠し通路なんて見えないわけでございますからまさに手探り状態でございます。
さらには、いくつかある落とし穴の中の正しい一つに落ちなければ先へ進む階段へたどり着けない…この2つが合わさってしまい、これまでにしたゲームのダンジョンで一番苦戦したかもしれないほど苦戦したかもしれません(『ファイナルファンタジー5』あたりは隠し通路を目視できるスキルがございましたし)
一応説明書の最後にございますヒント集に隠し通路や落とし穴などについても触れられておりますけれど、この最後の最後までほぼそういうダンジョンはございませんでしたから…。

何とかそれを乗り越えて先へ進みますと、幻想的なフロアに出まして、そこではフェスターを名乗る人物が待ち構えておりました。
けれどそれは亡くなったと伝えられていたロットさんでございまして、彼はどうやらあのベラニードとの戦いの後に歴史を研究し、やはりベラニードが被害者で人間がかつて彼らを地下へ追いやった侵略者であると悟り、正義というものに幻滅し自らの手で正しい世界に作り変えてやろうと考えるにいたり、バズー!の力を手にしようとしたそうでございます。
そのためにはグランインストールが必要であり、それでそれの持ち主であるラティーナさんをここへおびき寄せたということ…彼女が皇帝になり、さらに幽閉同然の状態になったのはナッシュさんの謀略の成せる業だったそうで、ですのでロットさんはナッシュさんを亡き者にしてラティーナさんが動ける様にしたということでしたりと、なかなか皆さん暗躍がすごい…。
ともかく、かつてのパメラの最期を知ったラティーナさんはバズー!を利用するなんてことをなおさら許せず、ロットさんと戦うことになります。

戦い終わり、傷ついた彼は魔法石の結晶の様なもの…それがバズー!と呼ばれるものとのことでございますけれど、それを無理に使おうとしますけれど、力をコントロールできずに魔物の姿になってしまいます。
その魔物、グルカベルが最後の敵となりまして、現れかたや音楽ともに魔王オルヘスのときと同じもの…ただ、ゲヘナという強力かつ数ターンダメージ持続な攻撃魔法が普通に高ダメージで通用しますので(魔王オルヘスなどには1/2ダメージでした印象…)さほどの強敵ではございません。

戦い終わるとロットさんは元の姿に戻り、死の間際にラティーナさんの父親のことについて話してくださいました。
かつて父はナッシュさんとともにここへやってきており、バズー!の危険性を認識しそれを破壊しようとしたながら、それを破壊すれば魔法は完全に失われるため、魔法を大切に思うナッシュさんが父を手にかけたというのでございます。

ロットさんが亡くなった後、ラティーナさんはバズー!をどうしようか考え…その末に、父と同じことをしようとされます。
つまり、暴走して世界を破滅に導いてしまう前に、破壊してしまおうということ…この際に彼女の背中を押すのはロマールさんなのでございますけれど、魔法なんかなくてもどうってことない、って、ベラニードのときといい、ちょっとこの人の視野の狭さにはため息しか出なくなってきてしまいます…。
一方のバイセンさんはバズー!がなくなると自らも消滅してしまうこともあり彼女を止めようとし、サリアさんはラティーナさんの決断に全てを任せます。

そして…ラティーナさんはバズー!を破壊されます。
こうしてこの世界から魔法と呼ばれるものが完全に消滅し、魔法学校の人々やパルの鏡の神官は慌てふためき、全てを悟ったエルフの王は暗い顔をし、裁きの塔の神は世界を去り、不死の力を得ていた古代の王ジャラは元の姿に戻り…神々と魔王の時代は終焉を迎え、新たな時代がはじまったのでございました。
バイセンさんは消滅し(ですのでウルフェン族も消滅…)、ラティーナさんたちはバズー!消滅に伴うパメラ崩壊に巻き込まれた雰囲気がございます…?

これで今作は今度こそ完結…ベラニード絶滅、というかたちでの終わりかたでも十分重い内容でございましたけれど、この終わりかたはさらに重さが増した、といえるでしょうか。
ベラニードを絶滅させ、そしてここで世界から魔法を奪ったラティーナさんでございますけれど、いずれきたるかもしれない崩壊を防ぐために魔法を消し去るか、今の時代のために魔法を存続させるか、どちらかを選ぶというのは確かに難しい…ナッシュさんは後者を選んだわけでございます。
その後ラティーナさんやサリアさん、ロマールさんがどうなったのかは語られず、おそらく行方不明というところなのでございましょうか…。

その様な今作はオーソドックスなRPGということで、そう特筆すべきシステムはなかったかなと思います。
戦闘は距離の概念を取り入れたものとなっており、より前衛と後衛の区分けが大切になる方式になっておりましたり、あるいは魔法の覚えかたがちょっと独特、といったくらいのものかなと…?
…フィールドを走る馬車と会話できる、というのは何気に面白いかもしれません?

キャラクターについて、今作は10年以上に及ぶお話しになっていて、ですので主人公のラティーナさんが成長していく様子が見て取れまして、より感情移入できてよき感じでございます。
その他のキャラについて、ミマスさんとロットさんとロマールさんの三人がよくパーティに加わるメンバーで、他の人々は少し仲間になってすぐ外れる、といった感じなのでございますけれど、でもエルフのお姫さまなサリアさんはちょっとおてんばながらよいキャラクターでございまして、ラティーナさんと彼女が特にお気に入りでございましょうか。
終盤のベラニードとの決戦時には2人、パメラへ向かう際には1人を自由に選択でき、パーティに多少の自由度が出ていたのはよろしゅうございました…できればロマールさんを外したかった…(彼は愛すべきおバカなのでございますけれど、終盤はそのおバカさが悪い方向で目に付いてしまいましたので、終盤で外せたほうが彼の印象のためでしたかも…/何)
…ちなみにこの作品、パーティの入れ替わりが激しい(主人公一人のパーティになることも度々…)上に、パーティに加入した際に主人公のレベルについてきてくださいますので、主人公一人のレベルさえ上げておけばあとは勝手に上がった状態で加入してくださいます(さらに敵から得られる経験値は人数で割られますので、主人公一人でレベル上げをすればそれだけで…)

イラスト…メインキャラにはゲーム中で顔グラフィックが表示されますけれどもなかなかよろしゅうございます。
グラフィックはやや微妙といえますけれど、これまで手にしたゲームの中で一番古いくらいかもしれないことを思うと仕方ないでしょう。
システム面は特に良くも悪くもない、オーソドックスなRPGといえるでしょう。
内容に関して、こちらは終盤の展開がかなり重く、けれどそれゆえに盛り上がるよきものになっておりまして、個人的にはベラニードのお話もバズー!に関するお話も大好き…ただ全体的にイベントは少なめで、特に魔法学校という魅力的な素材がスカスカなのが惜しまれます。
音楽は世界観に合った悪くないもの…さすがに音質はよくございませんけれど、これも仕方ないでしょう。
声優さん…って、もちろん今作は声はございません。
難易度について、戦闘はレベルを上げれば問題なく、ダンジョンも終盤まで特に問題はないのでございますけれど、最後のパメラの城あたりで難易度が一気に跳ね上がった印象を受け、やっぱり昔のゲームのダンジョンは難しい、という印象を抱かされます?(あと、魔法の効果などゲーム中では知る機会が限られすぎで、説明書がないと難易度が跳ね上がるかもしれません)
百合的にはもちろん何もございません…でも恋愛要素自体なくそのあたりは安心で、またこじつければ(百合にしてもそうでないにしても)妄想はできなくもない、かも?
付加要素は特にございません。
ということで、こちらは本命となるゲームのついでに購入をしてみた作品だったのでございますけれど、思いのほか終盤の物語のよい作品でございました…やはり古い=悪い、というわけではないのでございます(ただ古い作品には百合は期待できませんから自ずと手にする機会がなくなるわけでございますけれど、この作品や上で触れました作品群の様に主人公を女の子にできて名前も設定できて余計な恋愛要素がなければまだ…)

次はいよいよコンシュマーな作品で最古な百合ゲームかもしれないという作品をはじめてみましょう…もちろん本来はそちらが本命なわけでございます(何)


もう一つのゲーム、とっても大好きで日々ご無事でいらしてくださっておりますことをお祈りして想いを寄せておりますあのかたもお好きな作品な『サモンナイト』は『クラフトソード物語2』でございますけれど、昨日は上の作品に時間を取られましたためにお休み…。