
□ふたりのクオリア(写真は『クロスクオリアセット』)
○イラスト評価:★★★★☆(4.0)
○グラフィック評価:★★★★☆(3.6)
○システム評価:★★★☆☆(3.0)
○内容評価:★★★☆☆(3.3)
○音楽評価:★★★★★(4.5)
○声優評価:★★★★☆(3.5)
○難易度:☆☆☆☆☆(0.4)
○百合度評価:★★★★☆(4.4)
○付加要素(おまけなど):★★★★☆(3.5)
○総合評価:★★★☆☆(3.4)
こちらは過日届きましたものとなりまして、百合な作品ということで購入をいたしましたものとなります。
こちらはPCなゲームとなりまして、また年齢制限ありな作品となりますのでご注意くださいまし。
写真は『クロスクオリアセット』となっておりますけれど、これは以前しております『ひとりのクオリア』と今作の2作がセットになっている、ということでございます。
内容としましては、ある日記憶喪失な女性をたすけて家に置いてあげることにした女の子のお話、となるでしょうか。
ゲームのジャンルやシステムなどはもちろん上で触れました『ひとりの』と同じでございます…さらにいえばこの2作は物語が完全に同期しておりまして、共通の出来事も多々起こります。
特に『ひとりの』の主人公たる真希理さんの引きこもり問題は『ひとりの』だけでなく今作でも重大な問題として出てまいりますし、『ひとりの』をしていてよく解らなかったところも今作をすれば解ることもあり、その逆に『ひとりの』をしていないと意味不明にしかならない描写も今作にございましたから、この2作品はやるなら両方すべきかなと思います。
最良のプレイ方法としましては、両作品ともにゲーム中の日付が明示されますので、日付ごとに両作品を交互にプレイしてみる、というものかも…と思います?
作品の主人公は批々木ナツメさんという、『ひとりの』にも登場しかなり重要キャラでしたかた…長くてふわふわの髪をして性格もちょっとふわふわしている様印象の、自分にちょっと自信がなかったりする女の子でございます。
彼女は物事に迷うと「左右の世界」なる世界を見ることになってしまうのでございますけれど、これは少々ややこしいのでここでの説明は割愛しておきます(何)
『ひとりの』でも見られました様に、ナツメさんは真希理さんの不登校を心配しつつ、彼女がオーナーになっている駄菓子屋さんでアルバイトをしているのでございました。
その様な彼女、ある雨の日、大怪我を負った女性をたすけます。
それがギンザという長身でスタイルも抜群なかたでございまして、確かに記憶喪失らしいながらかなり自由奔放でしっかりした性格…外見や一人称を含め以前しております『FLOWERS』の譲葉さんタイプのかたといえるかなと思います(女性に好かれる雰囲気がございますし…/何)
ナツメさんは行き場のないギンザさんをしばらく自分の部屋に置いてあげることにいたしまして、そうしてお二人の同居生活がはじまるのでございました。
…と、ナツメさんが主人公とはいいましたけれど、今作はナツメさんとギンザさん、両者の視点を時に入れ替えて物語が進行いたします(『ひとりの』も同様に真希理さんと花梨さんの視点が随時入れ替わっていきます)
その他の登場人物…は『ひとりの』と同期した、全く同じ世界で同じ時間軸のお話ということで、もちろん登場人物も共通でございます。
ただ少し違うところといえば、『ひとりの』では目立たなかった来夏さんがこちらではナツメさんの親友ポジションにいらっしゃって出番が多め、というところでございましょうか
『ひとりの』では花梨さんが真希理さんの不登校を何とかする、というのが大きな目的となっておりましたけれど、今作でも終盤に至るまでそれが大きな問題として描かれていきます。
けれど、その問題は終盤になって突如フェードアウト…全く語られなくなってしまいまして、今作だけしているとかなり消化不良感が残るかと思います。
やはりこの2作は両方プレイする、という前提で作られているとしか思えませんので、するなら素直に両方をすべきかと思いますし、そうしないと楽しめないかと思います。
そうした『ひとりの』でも見られました問題も見つつ、こちらのメインはもちろんナツメさんとギンザさんの関係…自由奔放なギンザさんに振り回されつつも惹かれていくナツメさん、という図式となるでしょうか。
こちらは最後までひねくれたところの見られない百合なお話になっていたのではないかな、と思われ…純粋にお二人が一緒になる、でしたら今作で完結でもいいのではないかと思います。
ただ、ナツメさんの「左右の世界」やギンザさんの失われた記憶が思わせぶりに描かれている以上、これらの問題が解決しなければすっきりしないのも確かでございまして、そしてこれらは今作では全く何も進展はございません。
そして『ひとりの』で唐突に花梨さんの過去が明かされた後に『おわりのクオリア』なる続編の存在がアナウンスされました様に、こちらもギンザさんがこれからのことを考えるとともに『おわりのクオリア』の存在がアナウンスされてゲーム終了となっており、続きは続編で、というわけでございました。
そういうかたちでございますから『ひとりの』同様に消化不良感が残ってしまい(まぁ、以前読んでおります『和太鼓†ガールズ』あたりも記憶が戻らないまま終わりましたけれど…)、内容評価も『ひとりの』と同じかな、となってしまうわけ…今作は進めていると先にしていた『ひとりの』との接点やそちらでは謎のままに終わったことが解ったりして、それはそれで面白かったのでございますけれども。
…ちなみに年齢制限のいる要素は1、2シーン程度でございまして、これならそのシーンを削除して年齢制限なしで出したほうがよかったのでは、とも感じてしまいます…なんて『ひとりの』と同じ様なことを書いてしまったりして。
ゲーム本編は先日までに全て終えておりまして、昨日は『ひとりの』にもございましたドラマCDのほうを聴いてみました。
こちらも『ひとりの』同様に2つのお話が収録されておりまして、一つは一緒にお料理を作ろうとしますけれど色々あるお話…このお話はお二人の関係はかなり親密になっている様に見えますながらどのあたりの時期のお話なのかはよく解らなくって、花梨さんとの電話の内容で何か思い出すことができれば把握できそうなのでございますけれど…?
もう一つは『ひとりの』のドラマCDにもございました遊園地でのお話になりまして、こちらは友人たちも登場し、また途中で「左右の世界」が生じ、結果的にお二人の記憶の中では『ひとりの』とは違った展開になっていきます…また、これで結局ギンザさんは本来今回と駄菓子屋さんと二度お会いしているはずの真希理さんに関する記憶は何も残らない、ということになるのでございました。
どちらも面白いものではございましたけれど、ドラマCDで「左右の世界」を出されるとものすごく解りづらいです…。
イラストやグラフィック、システム面は『ひとりの』と同じでございます。
内容も最大の問題でした続編ありきの消化不良感を置いておけば、登場人物もいい感じでございましたし悪くございません。
音楽や声優さまも『ひとりの』と同じでございます。
難易度について、今回は『ひとりの』とは違いナツメさんの「左右の世界」で選択肢を自ら選ぶシーンが2つほどございましたけれど、けれどこれは大勢に影響はなさそうでございます。
百合的にはもちろんお二人の関係で、引きこもりの矯正という側面のほうが強かった『ひとりの』よりもこちらのほうが強めに感じられまして、「左右の世界」と記憶の問題がなければこれで終わりでもいいのかもしれません。
付加要素としましてはこの手のゲームでおなじみのギャラリーのほか、ドラマCDもついてきております。
ということで、こちらは『ひとりの』で解っておりましたことながら、やはり続編ありきの終わりかたで消化不良な作品…いえ、『FLOWERS』も続編があると解っている作品なのでございますけれど、あちらは一応単体で普通に完結している作品なのに対し、こちらはそうではないのでございますよね…。
また、これは『ひとりの』と『ふたりの』を両方しなければ見えないことも多々ございまして、興味のあるかたは両方をすべきで、それができないならいっそ手を出すのはやめておいたほうがいいと思います。
とはいえ、イラストや音楽に声優さまはよき感じで、内容も消化不良を無視すればそう悪いものではございませんので、続編が確実に出るというのでしたらよいのでございますけれど…これ、今作が実際に出るまでかなり発売延期を繰り返してきておりましたから、いまいち信用が置けない…。
今後のノベル系ゲームといたしましては、以前購入をしております『サクラメントの十二宮』と以前購入をしております『ぷりんせすほりでー』という両者ともに百合な同人ゲームを進めていこうと思います。
まずは先に手元に届きました前者の作品を、となるでしょうか。
その様な先日は、こちらも読みましたので…。

□侵略!イカ娘(17)
■安部真弘さま
○イラスト評価:★★★☆☆(3.3)
○内容評価:★★★★☆(4.4)
○百合度評価:★★★☆☆(2.8)
○総合評価:★★★★☆(3.5)
こちらは過日色々なコミックとともに購入をいたしましたものとなりまして、過去に既刊を読んでおりますことから購入をいたしましたものとなります。
コミックスとしましてはこれ以外には持っていないものとなります。
こちらは以前DVDを観ております様にアニメ化されておりまして、またDVDは購入できませんでしたものの第2期も制作されました作品となっております。
内容としましては、人類征服のために地上にやってきたイカ娘さんと周囲の人々との賑々しい日常を描いた作品、となるでしょうか。
と、説明がやはり以前読みました第16巻の感想と同じとなりましたので、詳細な説明は省略をいたします。
この巻でも相変わらず皆さんの真夏な中での日常が描かれておりますけれど、あとがきで作者のかたが触れておりました様に皆さんの関係に少し変化が見られたりいたしました?
それは例えばシンディーさんがイカ娘さんに対し何の違和感も覚えずもう普通の人間なのではと思うに至りましたり、あるいはイカ娘さんが早苗さんの態度に対してワンパターンで飽きたと無反応になりましたりと、慣れというものがいつも以上に見受けられる様になっておりました。
前者についてはそれに焦りを覚えた渚さんが奮闘してひとまずは何とかなった模様でございますけれど…本当に渚さんは毎回空回っており今回も色々と…?
作者のかたがあとがきでネタに困っている様なことを書かれていてこの先がちょっと不安にもなってしまいますながら、少なくともこの巻に関しましては上の様なこともございましたものの相変わらずのもので楽しいものでございました。
特に、今回は一度しか登場しませんでしたけれど悟郎さんの母親がかなり破壊力のあるかたで、3バカを振り回すさまがとても面白いものでございました。
あとは警察官のかたの出番が多めでございまして、悟郎さんはそのために自信を失ってしまったりして…また、栄子さんがイカ娘さんに正論で説教されて、という何だかおかしさを覚えるシチュエーションが二度もあったり…?
その様なこの第17巻について、限定版での購入ということで…

…以前読みました第14巻同様に『オリジナルアニメーション 2014 SUMMER』と題したOVAがついてまいりました。
やはり『イカ娘』の舞台の真骨頂である夏場にDVD付属のものが出るご様子でございますけれど、今回はblu-rayになっておりまして、はっきり言ってしまうとありがた迷惑でございましょうか(観れないことはございませんけれども…)
過去についてまいりましたOVAと今回とではその他、エンディングが変更になっておりました。
今回も普通のTVアニメ1話分に相当する3つのお話が収録されておりました。
1話めは『助っ人じゃなイカ?』ということで南風の人が助っ人としてやってくるお話…このおじさんもおバカで面白いかたでございます。
2話めは『バレなイカ?』ということでイカ娘さんと仲良くするためにまず清美さんと仲良くなろうとする早苗さんのお話…やはりアニメ版はあくまで清美さんの部活を野球部にするみたいでございます(何)
3話めは『警察官じゃなイカ?』ということで、コミックでも出番の多かった警察官のかたのお話…アニメとして登場するのはこれがはじめてとなるみたいでございました。
今回収録の3話もどれも普通によきものでございましたけれど、そういえばたけるくんの出番がない…エンディングにも姿がなく、忘れ去られた存在なのでございましょうか(本編でも恐ろしく影が薄いですし/何)
イラストは悪くございません。
百合的にはやはり早苗さんがやや変態的ながら、そして報われないキャラながら、でございましょうか…そう深く考えないでおきましょう。
ということで、先がどれだけ続くのかということに多少の不安を覚えるところもございましたけれど、内容自体は相変わらず楽しく、それにOVAもついてまいりましてよきものでございました。
とっても大好きで長くお会いできない日々が続いて不安になったりもいたしますけれども陰ながらご無事やお元気でいらしてくださいますことを願ってやみませんあのかたもお好きなシリーズな『サモンナイト』などは昨日はお休み…。
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