
□半透明勤務薄井さん(1・2)
■来瀬ナオさま
○イラスト評価:★★★☆☆(3.3)
○内容評価:★★★★☆(4.2)
○百合度評価:★★★☆☆(3.4)
○総合評価:★★★★☆(3.8)
こちらは過日第1巻、過日第2巻を購入しましたものとなりまして、第2巻が百合カテゴリに含まれておりましたことから購入をいたしましたものとなります。
コミックスとしましては『レーカン!』や『外村さん』『サチウス』『ロコ・モーション』などと同じものとなります…第1巻は(何)
こちらの作品、第1巻は普通の単行本となっておりますけれども、第2巻は以前読んでおります『あんきらみくどな。それとうさ』などと同様に同人誌となっております(とはいえ、表紙カバーはございませんので厳密にいえば違いますけれど…)
内容としましては、幽霊のいる会社の日常を描いた4コマとなるでしょうか。
お話の舞台は普通の…いえ、販売している商品はちょっと独特すぎますけれども、ともかくそれを除けば普通の会社といえるかなと思える会社でございます。
主人公の麻生紅さんはそこの会社の新入社員…まだまだお仕事は半人前でございますけれど、明るく活発で前向きな女のかたでございます。
その麻生さん(メインのお二人は基本的に苗字で呼ばれてますのでこちらでもこちらで…)、入社早々に驚かされる事態に遭遇いたしまして…?
驚かされたことというのは、その会社には幽霊がいて、しかも普通に働いているという光景…。
その幽霊は薄井ましろさんといいまして、ほんわかほわほわしたやさしい雰囲気を感じる女のかた…幽霊ですのでもちろん亡くなっておられます。
彼女は元々この会社の社員でしたながら生来病弱でございまして亡くなってしまわれ、でももっと働きたかったという意欲からか会社の地縛霊になってしまったという存在なのでございました。
霊力の低い人にも見え、また意識をすればものに触れられるということもあり、会社の雑用を自ら受け持っているというわけでございます。
幽霊ですので食事はできませんけれど、お供えというかたちで味覚などを感じることはできる…このお供えはなかなか便利で着せ替えなども可能でしたりいたします(幽霊のかたを着せ替えする、というと以前読んでおります『薄光スノウフレーク』あたりも思い浮かんで…?)
その他の登場人物、社員の佐々江瑠璃さんと琥珀さんは双子の姉弟…どちらも眼鏡をかけていてちょっと無表情なかたになりますけれど、何だかちょっと面白い性格にも感じられ…?
社長さんはちょっと引きこもり気味ながら才覚も魅力もあるかたなのでございますけれど、なぜか彼だけは薄いさんの姿を見ることができない…。
あとは会社に住み着いている猫のもずくがおりまして、薄井さん同様に幽霊で会社に住み着いている猫なとろろと仲良しでございます(とろろは普通の人には見えない…)
お話のほうは、ということで幽霊な女のかたのいる会社の日常、となります。
薄井さんはほんわかしておりましてとても微笑ましく、お話もそういう微笑ましい雰囲気で流れますので読んでいるこちらもほんわかしてまいります。
最後は幽霊がメインキャラのお話らしく、薄井さんが成仏してしまうという展開になりますけれど、でもその結果はけっして悪いものでも別れが訪れるというわけでもなくって…よい終わりかたでしたかと思います。
こちらの作品はこの2巻で完結となっておりますけれど、第2巻は上でも触れました様に同人誌となってしまっております…この作品はきらら系ではないながら、そのきらら系でよく見られます様に単行本の第1巻は出ましたのに第2巻が出ない、という状態になってしまったもののご様子…?
ただ、同人誌として出されました第2巻は普通に単行本にできそうなだけのボリュームもあって、内容も普通によきものでございましたので、どうして普通の単行本にならなかったのか…いえ、気にしないでおきましょう。
ともあれこちらはまず第2巻を同人誌として購入した後に第1巻を探す、というイレギュラーな購入の流れとなりましたけれど、購入してよかったと感じる作品でございましたのは間違いございません。
イラストは悪くございません。
百合的には麻生さんと薄井さんの関係がなかなかよろしゅうございます。
ということで、こちらは微笑ましくよきお話で、個人的にはなかなか好みな作品でございます…以前読んでおります『レーカン!』などといい、やはりきらら系でないまんがタイムコミックスも侮れない…?
ゲームのほう、昨日はとっても大好きで日々陰ながらご無事やお幸せにいてくださいますことをお祈りしておりますあのかたもお好きな『サモンナイト』も『スズノネ』も全てお休み…。
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