□この世界のさらにいくつもの片隅に
(個人的度数)
○おすすめ度:★★★★★
○百合度:★★☆☆☆
(日誌に記載のある関連作品(※最新1作品のみ取上))
○『この世界の片隅に』:元となった作品
○『銀河英雄伝説』:直近で観た劇場版アニメ作品(boxの中に劇場版3作品あり)
(特記事項)
○原作はコミック
○劇場版アニメであり、上で触れた通り元となったアニメが存在しその拡張版
(作品について)
昭和10年代から20年代初頭にかけての広島、呉で暮らす女のかたの日常を描いたお話です。
今作は上で触れた『この世界の片隅に』にシーンを追加した一種の完全版、といったものとなっており、元の作品は129分なのに対し今作は168分と40分近くボリュームが増しています。
そのため元の作品では省略されていた部分がしっかり描かれており、さらにお話に深みが増したという印象を受けます。
特にシーンが増えたのは、すずさんが幼少時にお会いした座敷童について…大人になってからそのかたと再開したわけですけれど、そのかたについての描写がかなり濃くなっていました。
追加描写はいずれもよく、また元もとてもよい作品で、なおかつ先の展開が解っているだけあり、序盤の普通の日常シーンから観ていて切なくなってきてしまいます…ともあれ名作といってよい作品ではないでしょうか。
【単行本紹介】
□行進子犬に恋文を(5/百合姫コミックス)
■玉崎たまさま
→前巻(第4巻)
(個人的度数)
○おすすめ度:★★★★☆
○百合度:★★★★☆
(特記事項)
○上の作品同様大日本帝国期の日本を舞台にしたお話ということで同時に紹介
○最終巻
(作品について)
陸軍女子幼年学校に入学した女の子を描いたお話です。
この巻ではこれまでも度々垣間見られてきた、加賀見さんとその母親との確執が明らかになってくるお話とその顛末が描かれていきます。
その確執の原因は忍さんの母親という存在にありまして…?
加賀見さんの母親の気持ちは解らないことはないのですけれど、ただやはりちょっと…気分のよい存在ではないでしょうか。
その様な障害を乗り越え、お二人はより関係を深めていき…そして今作はこの巻で完結、最終巻を迎えます。
最後はひとまずハッピーエンド、といったところ…お二人以外のかたがたの描写があっさりしたりほぼなかったりもしましたけれど、悪くない終わりかたといえるでしょうか。