2010年06月18日

東方三月精 〜Oriental Sacred Place

先日読みましたコミックの感想です。
タイトルが変わっただけ?
□東方三月精 〜Oriental Sacred Place(1)
■ZUNさま(原作)・比良坂真琴さま(漫画)
 ○イラスト評価:★★★★☆(4.0)
 ○内容評価:★★★★☆(3.5)
 ○百合度評価:★★☆☆☆(1.5)
 ○総合評価:★★★☆☆(3.4)

こちらは過日『ささめきこと』のDVDなどとともに購入しましたもので、過去に既刊を読んでいることもあり購入をしたものです…第1巻の作品なのに購入理由が「過去に既刊を読んでいることもあり」というのは何事、といったところでございますけれど、それはまた後ほど説明を…。
コミックスとしては『ありかる』などと同じものとなります。
…優先して読みたい作品がようやく一通り読めましたので、これでやっと優先順位の低くたまっているコミックたちを消化していくことができます…と思いきや今日は『百合姫S』及び百合姫コミックスなどの発売日となっておりまして、そうしたコミックたちの消化はまたしばらく先となってしまいそうでございます。

内容としては、同人ゲーム『東方Project』のコミカライズ版…この作品は多数同人誌が出ておりますけれど、こちらは公式なコミックとなっております。
主人公はこのコミックオリジナルの3人の妖精さん、サニーミルクさん、ルナチャイルドさん、スターサファイアさん…この3人の愉快な日常を描いた作品、ということになります。
この作品、以前読みました『東方三月精 〜Strange and Bright Nature Deity』とメインタイトルもメインキャラも全く同じでございますし、そしてお話も完全に繋がっておりました…。
つまり、その『Strange and Bright Nature Deity』で博麗神社の裏にある大きな木にお引越しをした三人でございますけれど、この作品では引き続きその木に住んでいらしたのです。
この『東方三月精』のサブタイトルが変わったのはこれがはじめてではないのですけれど、過去のそれは漫画担当のかたが変わってしまいましたのでそれは当然といえば当然のこと…なのですけれど、今回は何も変わっておりませんのにサブタイトルが変わって、巻数も1になってしまっておりました。
これは少々不思議なことではございますけれど、特に気にしないでおきましょう…表紙のデザイン、こちらのほうがかなり秀逸になっていおりますし…(何)

ということで、第1巻といいながらも、内容は過去に3巻出ております『Strange and Bright Nature Deity』と何ら変わりません。
でも内容自体普通によきものでございますから、変化がないのは逆によきことかと思います。
基本的には三月精の三人に霊夢さんと魔理沙さんが登場するというかたち…もちろん他のかたがたが登場する作品もあって、今回は全部で4つのお話が収録されておりました。
どれも微笑ましく、また少し深いところがあったりして、面白いものでございました…個人的にはお地蔵さまのお話が特に好きでございましょうか。
…でも、妖精といえど、やっぱり小さな女の子がお酒を飲む姿には、やはりよい感じを受けないのでございました…。

イラストのほうはよきものかと思います。
百合的にはほぼないかと思われます…三月精の三人はいつも一緒でございますけれども。
ともあれ、私はもう『東方Project』のゲームなどは購入しなくなってしまいましたけれど、この作品はなかなか面白くよきものかと思います…ちなみに、今回もおなじみとなっております音楽CDが付属しております。


『東方Project』のコミックといいますと、来月には上で触れました『東方三月精 〜Strange and Bright Nature Deity』第3巻と同時に読んでおりました『東方儚月抄 〜月のイナバと地上の因幡』の下巻が出るのでございますけれど、この作品の漫画を担当しておりますあらたとしひらさまというかたは以前読んでおりまして第2巻の発売は非常に危うい『魔法少女いすずさんフルスロットル』という作品を描かれていらして、さらに以前には、私が百合の世界に入りはじめた頃に購入しました『百合姉妹』『[es]〜エターナル・シスターズ〜』と並ぶ思い出深い百合onlyアンソロジー『百合天国』の第1巻にいらしたかたでございました。
上の作品を読みました際にふとこのことを思い出しまして…
懐かしの…
…『百合天国』と『[es]』の各2巻ずつ、合計4冊を一気に読み返してしまったのでございました(『百合姉妹』まで読み返しますと切りがございませんのでそちらは控えて…)
『百合天国』第1巻や『百合姉妹』第1号が2003年、『[es]』第1巻が2004年発売でございますから、もうかなり以前の作品となりますけれど、読んでみますと懐かしさはあるものの古さは感じられず、やはりよい百合のお話たち、と感じるのでございました。
むしろ、何と表現してよいのかは解らないのですけれど、この頃の百合なアンソロジーの雰囲気が結構好き…『百合姫』とは明らかに違いまして、また最近のアンソロジーでございます、以前読みました『つぼみ』や以前読みました『ComicリリィPLUS』、以前読みました『ひらり、』などとも何となく違う感じがするのです(以前読みました『百合少女』は結構この頃の雰囲気を出していらした気が…)
個人的には、最近百合の世界に入られたかたにも、これらの作品に触れていただきたい気がいたします…いかがでございましょう?(何)
また、これらの作品にいらっしゃる執筆陣のかたがたが少なからず今でも百合な作品を描いてくださっているのも嬉しいところでございます。

そういえば、『百合天国』の編集後記に「2003年は百合元年であった」といったことが書かれておりました。
今の百合の隆盛は確かにこのあたりからはじまった気がいたします…この頃といいますと『マリア様がみてる』効果、でございましょうか。
『百合天国』『[es]』が2巻で終わってしまい、『百合姉妹』もまたなくなってしまい一時は百合の灯が消えてしまいそうになったのでございましたけれど、その後『百合姫』が現れ何とか一命を取り留め、そして去年あたりからまたたくさんの百合アンソロジーが出てきてくださり、今に至ったのでございました。
となると去年は2003年以来の百合ブーム到来年、とも捉えられますけれど、去年何があったのかは、いくら考えましても解らないのでございました…。
ともあれ、2003年からここまで続いてくださったのでしたら、百合な世界ももう安定期に入って消えてしまうことはない、と信じましょう(『百合姉妹』が消滅した頃は本当に先行きが不安だったのでございます)
ちなみに、私が百合の世界へ本格的に入るきっかけとなりましたのは『マリみて』だったのでございますけれど、さらに細かく言いますとその前…『Memories off 2nd』のとあるお二人を見て「あぁ、こんな世界もありなのでございますね」と感じたのがきっかけなのでございました(それ以前から女の子は好きでございましたけれど、明確に意識をしたのはそこからでしたはず…)
…何だかずいぶん昔話をしてしまいましたけれど、世の百合好きさまがたがどの様にして百合の世界に入っていらしたのかも、おうかがいしてみたいかも…?
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