2010年09月08日

limit panic!

先日クリアしましたゲームの感想です。
恐い作品…
□limit panic!
 ○イラスト評価:★★★☆☆(3.3)
 ○グラフィック評価:★★★☆☆(2.5)
 ○システム評価:★★★☆☆(3.3)
 ○内容評価:★★★★☆(4.0)
 ○音楽評価:★★★★☆(3.5)
 ○声優評価:★★★☆☆(3.4)
 ○難易度:★★★★☆(4.0)
 ○百合度評価:★★★★★(4.5)
 ○付加要素(おまけなど):★★★☆☆(3.3)
 ○総合評価:★★★★☆(3.7)

こちらは以前同人誌とともに購入をしましたもので、過去に以前クリアしております『ノゾミカナエタマエ』などよきゲームを出していらっしゃるサークル【VALLEL】さまの作品ということで購入をしたものとなります。
同人誌と一緒に購入していることからも解りますとおり、こちらは今年の夏のイベントで出ました同人ゲームとなります。

内容としては、ヤンデる感じの百合コメディアドベンチャーゲームとなります。
ということでジャンルとしましてはアドベンチャーゲーム形式…選択肢で物語が分岐していくかたちでございます。
お話の主人公は二ノ瀬まなさんという、この作品においては普通と思われる女の子…普通のはずなのでございますけれど、前日に惨劇があっても普通に過ごせていたり、殺し合いを喧嘩の一言で済ませられたりと、この人はこの人でなかなか常人とは違った神経を持っている気がいたします。
物語は夏休み、その主人公のまなさんと妹さんの二ノ瀬胡桃さんが突然やってきた黒服の人間に拉致され、親友である白宮鏡香さんの別荘へ連れてこられそこで夏休みを過ごす、というものなのでございますけれど…問題はその胡桃さんと鏡香さんでございます。
仲の悪いお二人…
…右にいらっしゃる胡桃さんは胸は大きいものの(主人公も大きいですけれど)一見かわいらしい妹さん、左にいらっしゃる鏡香さんはスレンダー体型のお嬢さまなのでございますけれど、このお二人は両方ともまなさんのことが大好き…そう、それはもう病的なほど大好きなのでございます。
そのため胡桃さんと鏡香さんはお互いを敵視しておりまして、さらにこの別荘では夜になりますと0時まで何でもしてもよい時間となってしまいますので、これ幸いにとお互いがお互いを消そうと戦いをはじめてしまうのでございます。
さらに悪いことに、このお二人は普通の人間とはかけ離れた肉体能力を持っておりまして、加えて病的な感じでございますので、ときには想いが昂じてかまなさんに刃を向けてきてしまわれることもあるのでございました。
まなさんはそんなお二人に振り回されつつ、何とかお二人が仲良くできる様にならないか、考えるのでございました。

この様に書きますと何だか恐い一辺倒のホラーゲームみたいに見えてしまいますけれど、基本的にはコメディタッチ…以前クリアいたしました同じサークルさま制作の『maiden panic!』に似た雰囲気がございます。
けれど、夜になったり後半になりますと、お二人のヤンデレ振りが本当に恐くって、ホラーといっても過言ではないほどになってまいります。
特に妹さんの豹変振りが恐すぎます…表情もそうなのでございますけれど、ここは声優さんの演技が秀逸でございましょう(本当に声優さんは大変なお仕事でございます…)
ちなみにサブキャラとしましては万能メイドの井上さんとSPのグラサンさんとマッチョさんがおります…後者2名の男キャラは本名もあるのでございますけれど、まなさんがそう呼んでいらしてまたキャストでもこう書かれておりますのでこうしておきましょう。
メイドさんはストーリーにも絡んでくる、それに素敵なかたなのでございますけれど、SPのお二人は完全なコメディ要員でございます…いえ、百合の邪魔にならない、それにこういう愉快なキャラならいてもまだ大丈夫です。
と、『maiden panic!』『ノゾミカナエタマエ』にはそれぞれ共通するキャラクターが出ておりましたけれど、今回はその様なことはございません。

ゲームのシステムとしましては普通のノベル系の様に選択肢を選択することにより進行していくのでございますけれど、この選択肢がかなりシビアになっております。
エンディングの数も膨大なバッドエンド、つまり誰かが殺されてしまったり自分が死んでしまうというエンドが多数あり、その数は以前廉価版をクリアしております『アオイシロ』並でございます。
その『アオイシロ』同様に何気ない選択肢を選びますと相手がヤンデレモードを発動してまなさんを殺害してきたりしますので、事前のセーブは重要かもしれません(中には本来お鍋で防ぐことになっているメイドさんのチョップを見切ろうとして見切れず死んでしまうという間抜けなエンドもありますが…)
先日クリアいたしました『Fate/EXTRA』のゲーム開始時に「理不尽な選択肢やデッドエンドがあるのでセーブデータを複数用意することをお勧めします」というメッセージが出るのでございますけれど、そのメッセージはむしろこちらの作品にこそふさわしいものでございます(『Fate/EXTRA』はそこまで危険な選択肢はなかったと思います)
また、この作品には「ヤンデるゲージ」というものがございまして、これは近しいものでございますと『アカイイト』の吸血ゲージの様なものでございましょうか…これは胡桃さんと鏡香さんがどれだけ病んでいるかを示すゲージでございまして、こちらもエンディングに影響しそうでございます。
そのバッドエンディング、年齢制限なしの作品ということもあり直接殺されてしまうシーンは描かれていないのがまだ私にとっては救い…いえ、もう現状で十分恐ろしいですから、そこまでしなくってもおなかいっぱいでございます。
私は残念ながら全てのエンディングを出すことができなくって、特にハッピーエンドが最低1つは開示できておりません…。
開示できましたハッピーエンドは、一つはまなさんと胡桃さんが無事に別荘を脱出し仲良く夏休みを過ごしまた鏡香さんはメイドさんと一緒になったらしいエンドで、もう一つは何と胡桃さんと鏡香さんがラブラブになりメイドさんを伴って駆け落ちをしてしまい孤独になったまなさんがSPたちとともにそれを追いかける、という超展開となっておりました。
まなさんと鏡香さんが一緒になるエンディングがございませんので、おそらくそれが開示できていないのでしょう…でも、個人的にはメイドさんが好きでございますので、この2つのエンディングで十分満足できました。
特に、個人的には後者のエンディングがよかった…お二人を病ませてしまうまでに鈍感なまなさんなど、それ相応の報いを受ければよろしいのです(何)
…ちなみに、オープニングなどを見ます限り、まなさんがヤンデレ化するルートもありそうな感じなのでございますけれども…『ノゾミカナエタマエ』みたいに一連のエンディングを見たら新たなシナリオが現れる、なんてことがなければよろしいのでございますけれども…。

イラストのほうはこれまでの【VALLEL】さまの作品と同様で、悪くございません…評価は控えめでございますけれど、結構好きだったりいたします。
グラフィック、つまり背景絵などは普通でございます。
システム面は、この『アオイシロ』並のバッドエンドの数でしたらクイックセーブ&クイックロードや選択肢スキップがあったほうがよかったかもしれませんけれど、ロードにかかる時間がないに等しいですから別に気になりません…また、ヤンデるゲージが何ともいえず恐いです(これは褒め言葉でございます)
内容面のほうは、コメディあり恐怖あり、そして百合分も十分にありと、なかなか面白い作品でしたかと思います…でも、ヤンデレというものはここまで恐いものなのですね…。
音楽のほうはなかなかよきものでしたかと思います…胡桃さんルートのときに流れていた挿入歌がちょっと気になります(何)
声優さんは同人ゲームでございますので知名度での評価はしたくないところ…皆さん声はキャラに合っており、また妹さんなど声の使い分けもよろしい感じでございました。
難易度のほうは、私は残念ながら全てのエンディングを開示できませんでしたので、そういう面では『Fate/EXTRA』より難しい、と判断しなければならないかもしれません(ノベルゲームとしましては『アカイイト/アオイシロ』並?)
百合的にはヤンデレの方向でなかなか…主人公のまなさんがはっきりしないかたながら、それでも百合ゲームと言っていいほどにはございます。
付加要素としては、CGモードに音楽モード、キャラクター紹介とシーン回想モードと一通りのものが揃っております。
ということで、思った以上に恐ろしい作品ではございましたけれども、それでもコメディ作品としても百合作品としても面白くよき作品でしたかと思います。
こちらの制作者さまの公式サイトを見ますと、今後しばらくは新作ゲームを制作される予定はないみたいでそこは少々残念ではございますけれども、活動自体を休止するわけではないですし、のんびり見守りましょう。

何だか年々同人ゲームは個人的に惹かれるものがなくなってまいりまして、今回の夏のイベントで購入しましたのは、ついにこの作品1つのみとなってしまいました…以前購入しております『その花びらにくちづけを あなたと恋人つなぎ』の新装版も一応は夏のイベントのアイテムではございますけれど、こちらはあくまで以前クリアしておりますものののリメイク版でございますから。
でも、以前クリアしております『ルセッティア』を制作されたこちらのサークル【EasyGameStation】さまや以前クリアしております『マジカルホップ』を制作されたこちらのサークル【2CCP】さま、以前クリアしております『劇場版まじかるブリンガーころな』を制作されたこちらのサークル【さんだーぼると】さまのサイトを見ますと、それぞれ期待できる新作を制作中みたいでございますので、今年の冬かそれ以降あたりは期待できるのでございましょうか。
…と、9月の中旬になかなか期待できそうな同人ゲームと同人アニメがございまして、それらを予約してみました…どうなることでございましょうか。


一方、先日クリアいたしました『Fate/EXTRA』のほうはデータを引き継いで2周めを行うことにいたしました…今回はサーヴァントをキャスターさんにいたします(名前は1周めと同じくヒヅキ・アサミさん…)
キャスターさんは声もよろしい感じで、問題のないよさそうなキャラでございます…力量はセイバーさんに劣るみたいですけれど、敵の手の内や礼装が引き継がれておりますので1周めよりは楽な戦いができるはずで、楽観視していきましょう。
そのキャスターさん、那須野の決戦などと口にしていらっしゃることから、ほぼ確実に玉藻前かと思われます…そのうち明らかになるでしょう。
第1回戦の相手は言うまでもなく慎二さんなのでございますけれど、ふと気になったことが…他のマスターたちは1日めで対戦相手が決まっていたみたいなのでございますけれど、どうして慎二さんは空いていたのでしょう…?(このあたりはゲームの都合ということで気にしてはいけない?)
ともあれ、1周め以上にのんびり…次に時間をかけてやる予定のゲームもございませんし、本当にのんびり進行していこうかなと思います。


先日の美紗さんの講座で触れました物語の構想についてでございますけれど、フィリアさんたちのお話の主人公を麻美さんにするという案…よく考えますと、あれは少々厳しそうでございました。
いえ、麻美さんとフィリアさんのタイプが近くって、フィリアさんの影が薄くなってしまいそうかも…と。
ですので、そちらの物語は当初の予定通りにいちごさんを主人公にしていこうかと考えております。
とはいっても麻美さんの物語も書いてみたいですから、彼女のお話は中編を収録する『みーさのものがたり』の第3章に持っていこうかと思います(第2章は智さん、第4章は美紗さんの予定です)
わずか一日での予定変更ということでお騒がせをいたしましたけれど、よろしくお願いいたします…。
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