2010年10月25日

絶対少女アストライア

先日読みましたコミックの感想です。
惜しい作品…
□絶対少女アストライア
■東雲水生さま
 ○イラスト評価:★★★★☆(3.5)
 ○内容評価:★★★★☆(3.5)
 ○百合度評価:★★★★☆(3.5)
 ○総合評価:★★★★☆(3.5)

こちらは先日色々なコミックとともに購入をしましたもので、百合が確実な作品ということもあり購入をしました作品となります。
コミックスとしましては百合姫コミックス…こちらは廃刊となりました『百合姫S』にて連載されていた作品となります。
作者のかたは以前読みました『猫目堂ココロ譚』などを描かれましたかたとなります。

内容としては、聖アストライア女学院という学校で繰り広げられる、生徒会同士の抗争を描いた作品となるでしょうか。
主人公の小日向里都さんは以前読んでおります同じ作者さまがコミカライズ版を担当いたしました『恋姉妹/初恋姉妹』の主人公でした千夏さんの様な普通の女の子なのでございますけれど、ひょんなことから(理由はおばあさま関係なのでしょうか)そのお嬢さま学校へ編入することになりました。
編入初日に出会いましたのが、学園で絶大な人気を誇る生徒会の書記さんな月見里伊織さん…長い黒髪のかっこよいかたなのでございますけれど、彼女は当初里都さんのルームメイトになっておりましたりと、出会ってすぐにお二人は親密な仲になっていきます。
けれど、里都さんが編入して三日後に、伊織さんは突如全校生徒の前で現生徒会に対抗する新生徒会の立ち上げを宣言、学校に革命を起こすと言いはじめたのでございます。
その新生徒会に賛同する生徒も多数いらっしゃるのですけれど、里都さんはといえばその日以降なぜか伊織さんに敵視される様になって、戸惑う日々…そしてその伊織さんの真意を確かめるという意味もあり、現生徒会に協力をしていくことになったのでございました。
最後はその伊織さんの真意も解り、それに新生徒会も消滅してめでたしめでたし…と、はい、この作品はこの1巻で完結でございます。

この作品、里都さんと伊織さんの他にも個性的で魅力のある登場人物がたくさんいらっしゃるのでございますけれど、作中でそれが十分に生かしきれていなかったのが残念でございます。
それに、お話のほうもこうした設定でしたら1巻、4話に収めるのはかなり忙しいと言わざるを得ず、もう少し色々なイベントを読んでみたかったと感じてしまうのですけれど、それは仕方のないことなのです。
カバー下にありました作者さまのあとがきにもありましたけれど、この作品は本来もっと長く続くはずでしたものを、掲載雑誌の廃刊に伴って急遽完結させた…という、以前読みました『いおの様ファナティクス』や以前読みました『御伽楼館』などと同じ憂き目を見たものなのでございました…。
『百合姫S』にて連載されておりました作品は、一部は『百合姫』へ移行したり一部はweb配信へ移行したりされたのでございますけれど、この作品に関してはそうした救済措置は取られなかった模様で…それでも一応伏線は全て回収されていてお話としてはきちんと完結しているのはさすがでございましょうか。

イラストはなかなかよきものでございます。
百合的には最後で里都さんと伊織さんが結ばれましたけれど、全般的にはやや物足りない…それも打ち切りのかたちになったのが原因で、本来でしたらもっと百合らしいイベントが描かれる予定だったみたいなのでした…。
ということで、こちらは作者さまの力量に関係なく終わらされてしまった、もったいない作品でございました…いえ、それでもきちんとお話としては読めるものとなっております。
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