2010年10月29日

三日月の蜜

先日読みましたコミックの感想です。
短編集です
□三日月の蜜
■仙石寛子さま
 ○イラスト評価:★★★☆☆(3.0)
 ○内容評価:★★★★☆(3.5)
 ○百合度評価:★★★☆☆(3.5・暫定)
 ○総合評価:★★★☆☆(3.4)

こちらは過日色々なコミックとともに購入しましたもので、何となくよさそうでしたので購入をしましたものとなります。
コミックスとしましては、おなじみとなっておりますまんがタイムきららコミックス…ではなくて、きららではないまんがタイムコミックスということで、『L16』と同じものとなるみたいでございます。

内容としては、前半は作品のタイトルにもなっております『三日月の蜜』が収録されており、後半は11もの短編の収録された短編集となっております…ちなみに最後の『間接、直接』以外は全て4コマの作品となっております。
私向きの作品はその『三日月の蜜』だけでございましたので、こちらの感想をやや詳しく…こちらはひょんなことからお付き合いをすることになりました二人の女のかたを描いた作品となっております。
主人公の佐倉さんは大学に通いつつアルバイトをしていらっしゃる中性的な容姿のかたで、アルバイト先で働いている杉さんという男の人のことが好きなかたでございます。
その杉さんはお店によくいらっしゃるほわほわした雰囲気の女のかた、桃子さんのことが好きなのでございますけれども、ヘタレなために全く告白できず…彼のことが好きな佐倉さんとしてはさっさと告白して二人が付き合うことになればすぱっと諦められるのに、という気持ちになってしまうのでございました。
そこで彼の背中を押すつもりで、彼の前で自分が桃子さんに告白をしたのでございますけれど、それでも彼は何も言わず、しかも桃子さんはその告白を受けてしまって付き合うことに…ということで、本当に「ひょんなこと」という表現が合う付き合いはじめかたでございます。
そんな経緯でございますので佐倉さんのほうは当初は桃子さんのことを好きだというわけではなく、後悔の念やらイライラやら色々な気持ち…。
でも一方の桃子さんはそんな佐倉さんの気持ちも途中で気付いている節があってもそれでも彼女のことが好きなご様子…そうしているうちに次第に佐倉さんも桃子さんに惹かれていき、最後には好きだと意識するまでになったのでございました。

ということで当初はどうなることかと思いました作品でございましたけれども、徐々に桃子さんへ惹かれていく佐倉さんの気持ちなど、よきものでございました。
桃子さんもほわほわした感じの素敵なかたでございましたし、個人的にはなかなか好きなかたでございます。
ただ、お二人の気持ちが完全に通じ合ったところでお話は終わってしまっておりましたので、さらに続き、ラブラブモードに入ったはずのお二人のお話も少しでよいので読んでみたい、と思ってしまうのでございました。

その他の短編たちは、『一途な恋では』はお姫さまとメイドさんの百合なお話でしたものの、その他のお話は基本的に全て男女の恋愛物語でございますので私の専門外でございました…けれど、不思議と拒絶感は出ず普通に読むことができましたし、よいと感じるお話もございました(はじめから百合でないと解っているとある程度割り切れるから、かも?)
ですので、内容評価のほうは全作品を含めて3.5ということで…ただ百合度に関しましては短編たちを含めますとどうしてもかなり低下してしまいますので、以前読みました『とわRemix』同様に百合な作品のみを対象としました暫定なものといたしました。
こちらに私も参加しております『私立天姫学園』のファンサイトを作ってくださっておりますフィンさまが「この作者さんは「禁断の恋」を扱うのが上手」とおっしゃっておられましたけれど、さすがに『キラキラ青虫』は一瞬「…え?」となってしまうほど意外な、本当に意外なお話でございました…作者さまはこの作品がお気に入りらしく、確かに面白いお話ではあったのでございますけれど、作者さまの意見が通りこのお話が表題作になっておりましたら、編集さんの懸念どおり、少なくとも私はコミックを手に取ることはなかったかと思われます(何しろこの作品を購入した理由は「何となくよさそうでしたので」ですから、青虫の作品に百合は感じなかったでしょう…)

イラストは悪くございません。
百合的には上で触れました様に『三日月の蜜』と『一途な恋では』の2作品のみなのでございますけれど、特に『三日月の蜜』はなかなかよきものでございました。
ともあれ、『三日月の蜜』の続きを読んでみたい、という気持ちはどうしても出てきてしまうものの、なかなかよき作品でしたかと思います


また、同時にこちらも読みましたので…。
かつて『つぼみ』に掲載された…
□一緒にかえろう(1)
■矢直ちなみさま
 ○イラスト評価:★★★☆☆(2.5)
 ○内容評価:★★★☆☆(2.5)
 ○百合度評価:★★★☆☆(2.5)
 ○総合評価:★★★☆☆(2.5)

これは過日色々な百合姫コミックスたちとともに購入をしましたもので、少々樹になりましたので購入をしました作品となります。
コミックスとしましては上の作品と同じものとなります…はい、上の作品を読みました際にこちらの作品のことも思い出しましたので読んでみたのでございました。

内容としては、とある幼馴染のお二人の日常を描いた4コマとなります。
そのお二人、時沢春さんと近藤詩緒さんは小学生の頃の夏休みにお会いしたのですけれど、その頃の詩緒さんは見た目が完全に男の子でありまた一人称が「オレ」でございましたので春さんは完全に男だと思い込んでしまい、そして初恋をしてしまったわけでございます。
詩緒さんは結局夏休みが終わる頃に引越しをされてしまい、その後は文通で交流をする日々だったのでございますけれど、高校生になって再び詩緒さんが春さんの町へやってきて、そして一緒の高校に通うことになったのです。
でも、再びお会いできました詩緒さんは長い黒髪でさらに大きな胸のきれいな女の子になっていて、ずっと男だと思っていた春さんはびっくり…それでも幼
馴染として仲良くやっていくわけでございます。
その春さんは多少がさつなところがあるかたでございましょうか。
一方の詩緒さんは過去は確かに男の子にしか見えなかったのですけれど、今では素敵な女の子…クラスメイトの前ではクールに立ち振る舞っておりますけれど、少々ドジっ子なところがあり、また泣きやすいといった、実はかわいらしい女の子です。

この作品を購入しましたのは、以前読みました『つぼみ』第6巻にこの作品が収録されておりまして、『つぼみ』に収録されるくらいなのですから百合な作品なのでしょうか、と気になったからなのでございました(その『つぼみ』収録のこの作品はなかなか百合な雰囲気でございましたから…と『つぼみ』は百合アンソロジーですから当然でございますけれども)
ただ、実際にこの作品を読んでみますと、春さんは詩緒さんが女の子だと解った時点で初恋は捨ててしまわれましたし、その後の展開を読んでおりましてもお二人は親友という間柄には見えましてもそれ以上の関係には見えないのでございました…。
さらに悪いことに、両者ともにそれぞれクラスメイトの男子生徒が恋心を抱いてきてしまっているのです…春さんはこの巻の最後でその男に冷たい視線を向けておりましたけれど、果たしてどうなるでしょうか…。
…こうした二人ともに邪魔な男がそれぞれいるという展開、以前読んでおります『L16』もそうでございましたっけ…きららでないまんがタイムコミックスはこういうのが好きなのでしょうか。

イラストのほうは普通でございます。
百合的には…百合というよりは幼馴染で親友のお二人、といったところでございましょうか(お話ごとに「詩緒が女子だとわかりショック」なんて説明を入れておりますし…)
ともあれ、評価点が全て2.5になってしまうほどの普通の作品でしたかと…第2巻の展開次第では百合的に期待できるのかもですけれど、同じくらいの確率で不安も大きいですし、心配な作品です(特に詩緒さんに想いを寄せる男キャラが個人的にかなり嫌ですので…)
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