□くろよめ
■かずといずみさま
○イラスト評価:★★★★☆(3.5)
○内容評価:★★★★☆(3.5)
○百合度評価:★★★★☆(3.5)
○総合評価:★★★★☆(3.5)
こちらは先日色々なコミックとともに購入をしましたもので、百合が確実なこともあり購入をしました作品となります。
コミックスとしましてはおなじみとなっておりますまんがタイムきららコミックスとなりますけれども、こちらは「つぼみシリーズ」という独立したレーベルとなっております。
作者のかたは以前短編集を読んでおりましたり、また古い作品となりますので感想は残っていないもののアニメDVDまで購入しております『貧乏姉妹物語』を描かれたかたとなっております…きらら系でいいますとやはり古い作品のため感想は残っていない『ちょこパフェ』という作品を描かれておられましたっけ(あちらは作者名が「いずみ」となっておりますけれども)
内容としては、働く女性の下に派遣されるお嫁さんのお話となります。
このコミックには2つの中編作品が収録されておりまして、前半がコミックのタイトルにもなっております『くろよめ』、後半が『めとらば』となっております。
前半の『くろよめ』の主人公は池田光子さんとおっしゃる35歳のかたで、外見もよく仕事も家事も完璧にこなす本当に完璧なかたでございます。
そんな彼女がある日会社の同僚とお酒を飲んでおりまして、深酒のためか酔ってしまい「嫁がほしい!」とこの作品を購入しました日の日誌のタイトルにしましたそのままの台詞な心の叫びをあげてしまうのでございますけれども、酔いがさめた翌日、お家に実際にお嫁さんがきていたのでございました。
夜芽さんと名乗ったそのかたはかわいらしい女の子なのでございますけれども、世界嫁派遣協会なる怪しい組織から派遣されてきた一種のメイドさんみたいなもの、だといいます…光子さんが酔った弾みに1週間の無料派遣サービスに同意された、というのですけれども…?
その夜芽さんは終盤で明らかになる過去の経緯もあり家事が全くダメなかただったのでございますけれども、でも一生懸命な気持ちは本当でございまして光子さんも彼女に惹かれていくのですけれども、彼女の持つ過去などから素直になれなかったりして、一度は彼女を追い出してしまいます。
でも、最後にはもちろんめでたしめでたしで…。
後半の『めとらば』のほうは一応『くろよめ』とお話が続いておりまして、その『くろよめ』の最後で光子さんと同僚の武内真子さんが会社を辞めて設立された新会社「世界嫁派遣協会」ならぬ「めとらば」というお嫁さんを派遣する会社にお嫁さんを依頼する女のかたを描いたものとなっております。
こちらの主人公は藤沙々さんとおっしゃいまして、30歳を越えた頃に書かれた小説が大当たりして今絶頂にいらっしゃる作家さん…その多忙さなこともあり、たまたま「めとらば」の広告を目にしましてお嫁さんを派遣してもらったわけでございます。
派遣されてやってきた奥小桃さんは和服の似合う奥ゆかしく素敵な女の子でございまして、上の夜芽さんとは違い家事も完璧でございます。
沙々さんもまたそんな彼女に惹かれていくのでございますけれども、小桃さんが沙々さんの小説のファンでしたことからそれによって少々軋轢が生じて一度彼女を追い出してしまったりもいたします…それでも最後はもちろんめでたしめでたしでございますけれども。
どちらのお話も頑張るお嫁さんが微笑ましく、よきものでございました…途中のお嫁さんを追い出してしまうシーンは胸が痛みますけれども、最後にはハッピーエンドで終わってくださいますから大丈夫でございます。
また、最後にはそれぞれのお話の後日を描いた番外編が収録されておりますどちらも幸せそうでよろしゅうございました…カバー下にもおまけ4コマがございます。
ちなみに『めとらば』は先日最新巻を読みました『つぼみ』に収録されていた作品なのでございますけれども、『くろよめ』のほうは同人誌として出された作品といいます…作品のタイトルの意味は「黒タイツをはいた嫁」の略称らしい?
イラストはなかなかよろしいものでございます。
百合的にもそれぞれ最後はお嫁さんの一途な想いが通じよろしゅうございました…ちなみに派遣なお嫁さんのお話ではございますけれども、お二人とも最後は専属になってしまわれますので一安心でございます。
ともあれ、かずといずみさまの短編でない作品は久し振りでした気がいたしますけれども(『貧乏姉妹物語』以来、でございますよね?)、つぼみシリーズで出たということからも解ります様に百合なものでございましたし、よろしいものでございました。
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