□お嬢様は武道会で踊る(1)
■モトエ恵介さま
○イラスト評価:★★★☆☆(3.4)
○内容評価:★★★☆☆(3.4)
○百合度評価:★★★☆☆(2.8)
○総合評価:★★★☆☆(3.2)
こちらは過日色々なコミックとともに購入をしましたもので、何となくよさそうに感じられましたので購入をしましたものとなります。
コミックスとしましてはあまりなじみのないものとなっております。
内容としては、お嬢様学校で柔道に励むお嬢様の姿を描いた作品、となるでしょうか。
主人公の九龍院月華さんは高めの身長に長い黒髪のつり目というとてもよろしい外見をされたかたで、そんなかたですからきっとスタイルもよいと思われる、周囲の目を惹くお嬢さま…そんな彼女なのでございますけれども柔道を心から愛していらっしゃいまして、また実力も中学日本一に輝くほどの実力者でございます。
けれど、月華さんの父親は彼女が柔道という武道もしくはスポーツの中でも特に汗くさい、偏見の目で見ると野蛮とも見えてしまうことをしているのを快く思っていらっしゃらず、中学校で柔道をやめさせようと思い、高校進学に際し彼女を柔道部などもちろんないお嬢さま学校、麗女学院へと入れてしまわれます。
けれどそんなことでは彼女の情熱を奪うことはできなくって、彼女は畳を担いで校庭などで柔道の稽古を積む日々…いい意味で柔道バカといえるかたでございまして、また華やかな雰囲気ですから天才肌の人にも見えますけれど、完全に努力の人であるのもよろしいところでございます。
そんな中、彼女は他の高校へ入っていた柔道の先輩と試合をされたりし、負けてしまわれるもののさらに柔道熱が入り、学校に正式な部活として柔道部を設立するために奮闘する…この手の作品によくあることといたしまして、5人いなければ部活として認められないため、人を集める活動に入るわけでございます(そもそも、5人いなければ試合もままなりませんものね…柔道と剣道との違いはあるながら『BAMBOO BLADE』も当初は人集めに奔走されておられましたっけ)
そんな月華さんでございますけれども、一人で奮闘されていらっしゃるわけではなくって、幼馴染の子が一緒に練習などをしてくださっているご様子でございます。
そのかたは神楽坂鈴音さんとおっしゃりやや軽い性格に感じられる女の子なのでございますけれども、こちらのかたは初等部から一貫して今の学校に通っていらっしゃるご様子(月華さんは初等部はこちらの学校に通っていらした気配があるのですけれども、中学校は別でございます)…柔道の実力はないご様子で、正直にいいまして経験者かどうかも疑わしいのですけれども、彼女がどうして月華さんに付き合って柔道をされていらっしゃるのかも結構謎でございます。
しばらくお二人で頑張っていらした月華さんたちなのでございますけれども、ひょんなことから同じクラスにいらっしゃる一本ヒカルさんがものすごい柔道の実力者だということが解りまして、彼女を柔道部へ入れようとされます。
ヒカルさんはとっても小さくてかわいらしい、また無口な女の子(作中でまだ一言も言葉を発していない気がいたします)なのでございますけれども、その実力は確かなものがございます…父親がオリンピック金メダリストみたいでございます。
その父親がちょっと娘を溺愛しすぎているご様子でございまして、自分以外の者と娘とが柔道をするのを許されていらっしゃらないご様子…巻末にございました第2巻予告では、溺愛以外にも試合などを禁止している理由があるっぽい…?
ヒカルさんはそういう事情で柔道はできないご様子でしたながら、月華さんたちと一緒に過ごすうちに心を開いてくださいまして、一緒に頑張ってくださることを決意してくださったご様子でございます。
その他、以前はかなりの実力者で中学時の大会でも好成績を残していらしたながらとある理由で柔道を捨ててしまわれていらした生徒会会長、藤ノ宮凜さんの協力も得られることになりました…このかたは個人的にはあまり好きではないかも…(何)
ともあれ、あと一人の部員を集めるべく頑張っていこう、というところでこの巻は終わっておりましたけれども、わざわざ「第1部・完」などと書かれておりました…巻末にありました第2巻発売予告も2011年冬発売「未定」と書かれておりましたし、ちょっと発売するのか不安を残す書きかたでございます。
イラストは悪くございません。
百合的には月華さんがヒカルさんを愛でるご様子などほのかにある様な…そのヒカルさんの父親や彼女のアルバイト先のマスターといったあたりで変態的な男性が少しだけ登場いたしますけれども(カバー下はその変態的なマスターの話…)、基本的には女の子だけのお話でございますから、少なくてもおかしな方向へ話がいってしまいそうな心配は少なそうでございましょうか。
ともあれ、先日読みました『バガタウェイ』に先日読みました『けったま!』同様のスポーツを頑張る女の子の作品っぽかったので連続して読んでみたわけでございますけれども、やはりそうしたお話はよろしいものでございます…悪くないお話でございましたし、上で触れました様に第2巻自体が出てくださるのかやや不安なところが残りますけれども、出てくださると信じて待つことにいたしましょう。
あと、月華さんがとてもかっこよく、ヒカルさんがとてもかわいらしい…このお二人を見るだけでも、なかなかよいものでございます(何)
…小さくかわいらしいヒカルさんが実はとても強いところなどは上で触れました『BAMBOO BLADE』を思い浮かべますけれども、あの作品は途中から微妙な内容になっていった感が個人的にはあって、最近の巻は購入したものの読んでいないのでしたっけ…一応完結はしているみたいなのでございますけれども、多分読むことはないかもしれません…(たまっている未読の作品を全て消化できたら解りませんけれども、その様な日はこないでしょうし…/何)
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