□猫神やおよろず(4)
■FLIPFLOPsさま
○イラスト評価:★★★☆☆(3.0)
○内容評価:★★★☆☆(3.3)
○百合度評価:★★★☆☆(2.5)
○総合評価:★★★☆☆(3.2)
こちらは先日『イカ娘』のDVDとともに購入をしましたもので、過去に既刊を読んでおりますことから購入をいたしましたものとなります。
コミックスとしましては『ミカるんX』や『ぽかぽかばんぱいあ』と同じものとなります。
作者のかたは以前読んでおります『異聞紅魔郷』などコミックサイズな同人誌を何冊か読んでいるかたとなります…また、こちらの作品は今年の7月からアニメ化される予定となっております。
内容としては、とある古美術店に守り神として…というよりも居候としてと、という表現のほうが正しい気がしますけれど、ともかくそこに住み着いている猫神さま、繭さんとそのお店の店主をしている少女の柚子さん、そして他の色々な神様たちの日常を巡るお話、というところでしょうか。
と、説明がやはり以前読んでおります第3巻の感想と同じとなってしまいましたけれども、第3巻あたりからこの説明があまり当てはまらなくなってきたのでございましたっけ…。
つまり、展開では繭さんを巡って展開で色々な動きがあったり、地上は地上で根の国の鼠である根津魅が大量発生していたり、それを使って謎の少女が何かをしていたりと、ほのぼの日常コメディからシリアスモードへ移行してきたわけでございます。
この巻ではまずその少女、こよりさんについて語られたりするのでございますけれど、どうやら彼女はなぜか人型を取っている根津魅らしく、過去の記憶がないらしいながら人間になりたいらしい…彼女自身は特に悪意のない女の子、という感じでございます。
ただ、彼女を利用する男が背後におりまして、これがいかにも悪人としか思えない顔や態度をした、どう考えても好感の持てない男でございます…彼はとある高名な神でございまして、またツクヨミ氏の弟(つまりあの神になるわけで…)でもあるといいますけれど、彼ら兄弟が何を考えているのか、今の段階ではよく解りません…(悪人としか思えない男は天界を攻め取ろうとしているご様子ですが…)
その様な暗い背後が明らかになってきてほのぼのとした日常のお話のほうが好きな、それにそんな悪役の男なんてどうかと思ってしまう私としましてはややあれでしたかもしれません…。
また、繭さんが天界へ戻ることを柚子さんに告白をしたりもいたしますけれども、この巻では主に繭さんが4年前に地上へ落とされ、柚子さんと出会った頃のことを描いておりました。
親から勘当され神力を失いこのままでは死んでしまいかねない繭さんが地域のボス猫である猫又さんに弟子入りして何とかしようとしたりする姿が描かれていたり、繭さんがどうしてゲーム好きになったのかなどが描かれておりまして、このあたりは初期の頃の雰囲気が戻ってきておりまして、個人的にはほっとできたでしょうか。
4年前でございますので柚子さんはまだ高校生だったのでございますけれども、彼女のご友人の龍造寺可奈子さんがなかなかよろしい感じ…彼女とその祖母のエピソードも初期の頃の雰囲気でございましてよろしいものでございましたし…。
その可奈子さん、繭さんたちを誘って地元のお祭りのゲーム大会へ出場されることにしたのでございますけれども、この頃からすでに上で触れました怪しい男が暗躍しておりまして、神がいない神社の祭りなど祝わなくてよいと、こよりさんを利用して祭りに関する記憶を皆さんから消されてしまわれました…。
まぁ、ここは多少気持ちは解らなくもないですけれども、暴挙には違いございません…そこでこの巻が終わりましたので、後味もよろしくないものでございました…。
…ちょっと、この男、かなり嫌いでございます…第3巻でもツクヨミ氏の印象が最悪に近いものでございましたけれど、こちらはそれ以下…(神話上のかたがたをあまり悪く言いたくはないのでございますけれど、これはあくまでこの作品上のことでございますから…)
イラストは悪くございませんけれど、多少雑になってきている印象があるかも…。
百合的には繭さんを巡る許嫁さんたちがいらっしゃいましたっけ…一方、この巻では柚子さんは少々影が薄かったかもしれません。
ともあれ、シリアス路線へまっしぐらのご様子で、次の巻はどうなっていくでしょうか…この巻は過去編が中心でございましたし、今後の展開を見守りましょう。
でも、この作品をアニメ化するとのことでございますけれど、全く完結しておりませんし、どこまで描くのでございましょう…いずれにしましても、今のところはDVDを購入するほどの作品ではない、でしょうか…。
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