2011年10月20日

白衣性恋愛症候群

先日クリアいたしましたゲームの感想です。
期待に違わぬ…
□白衣性恋愛症候群
 ○イラスト評価:★★★★★(4.5)
 ○グラフィック評価:★★★★☆(4.0)
 ○システム評価:★★★★☆(4.2)
 ○内容評価:★★★★★(4.8)
 ○音楽評価:★★★★☆(4.0)
 ○声優評価:★★★★☆(4.0)
 ○難易度:★★★☆☆(2.5)
 ○百合度評価:★★★★★(5.0)
 ○付加要素(おまけなど):★★★★☆(4.0)
 ○総合評価:★★★★★(4.5)

こちらは過日届いたもので、百合が確実なこともあり購入をしましたものとなります。
機種としましてはPSPとなりまして、以前完全版をしております『ソルフェージュ』を出された工画堂スタジオさま、さらにいえばその『ソルフェージュ』のスタッフが作った作品、ということになるそうでございます。

内容としましては、百合ヶ浜総合病院という病院の看護師のかたがたのお話となります。
ゲームのジャンルとしましてはアドベンチャーでございまして、上で触れました『ソルフェージュ』のミュージックパートの様な特殊なものはなく、純粋に選択肢のみでお話が分岐していくオーソドックスなものとなっております。
その選択肢は以前いたしました『スズノネセブン!』ほど単純なものではなく、でも以前廉価版をしております『アオイシロ』ほどには複雑なわけでもない、ちょうどよいくらいものものになっているかと思います…ただし、約一名のルートはちょっと通常のギャルゲーなどの常識で考えていくと入れない様なひねくれた選択肢になっておりますけれども(何)
物語の分量は十分なもので、前半は恋愛要素よりも看護師としての仕事の描写を中心に描いております…素人目に見ましても看護師という職業を結構リアルに描いている様に感じられまして、その仕事の厳しさ、そして同時に喜びなども伝わってくる様になっております。
百合を求めて購入をしました作品ではございますけれども、それはそれで興味深いものでしたかと思います…この作品は職場環境、特に対人関係が恵まれている様子がございましたりと、実際はもっと厳しい環境になるのかもしれませんけれども、それでもこの作品でも十分に大変さが伝わってまいりました。
ですのでその前半はお仕事でミスをしてしまったりして怒られたりすることもあり、そこはゲームをプレイしているこちらもつらくなってまいります…何らかのお仕事をしている上では、新人として避けては通れない道ではございますけれども…。
後半は看護師としての描写は軽めになってきて、その代わりに個別ルートとして恋愛要素が強くなってまいります…その恋愛要素はもちろん百合onlyなものとなっております。
どうもこの作品の世界観においては女性同士がお付き合いされたりすることについて違和感がない様子で、女の子を好きになるなんて…とか、百合作品で見られがちのそういう描写はなく、かなり自然にお付き合いをされたりされます。
それがよいことかどうかは一概には判断できないところではございますけれども、個人的には問題ないかなと思います。
…ちなみに、地名などから判断するに、モデルとなった場所は神奈川県の鎌倉近辺…江ノ電の路線内となる模様でございます(何)

主人公は沢井かおりさんという、看護学校を卒業したばかりの、地元にあるという百合ヶ浜総合病院の内科に配属された、ちょっと天然なところがあったり「ほぇ?」とかその様な声をあげたり百面相をされたりする、ドジっ子属性もある女の子になります(といいましてももちろん20歳以上ですけれど、高校生と言われても違和感はない…)
その様な属性のかたでございますので、看護師の仕事は見ていてかなり危なっかしいです…下で触れますさゆりさんにきついことを言われたりするのも、結局はご自身のミスなどによるところが大きいですし…(あと、思ったことをすぐ口にしてしまう傾向もあり…)
それでも頑張りやさんなのは確かでございまして、物語を通じて恋愛だけでなく、看護師としても少しずつ成長していく姿が見られるかなと思います。
また、彼女は幼い頃に大事故に遭っていたり、「癒しの手」という特殊な力を持っていたりもいたしますけれども、そのあたりの謎はゲームを進めていきますと解明されていきます…でも、男性恐怖症という設定はそう生かされていなかった気もいたしましたかも?

メインキャラは3人…まずはおそらくメインヒロインと思われる、かおりさんが配属された内科の主任を務める大塚はつみさん…29歳という恋愛ゲームのヒロインとしては珍しい気のする年齢をされた、ワーカホリックとも表現されてしまうほどの仕事人間でかなり仕事のできる、クールで厳しい印象のある、でも時折やさしさも見せてくださる、そして実はかなりかわいらしいかたでございます。
次はかおりさんの高校時代の先輩さんでそのときには生徒会を一緒にしていらして、職場でも一緒になれた藤沢なぎささん…一言で言えば以前観ました『まどか』のさやかさんの様なかた(外見や性格など諸々…って、『白恋』の名誉のために言いますと『白恋』は『まどか』のはるか以前から開発されておりました)でございまして、ゲーム開始当初からかおりさん大好きなかたでございますけれども、それがために個別ルートに入ると病んでいってしまいます…。
最後は患者として入院してくる、看護師を目指していらした堺さゆりさん…このかたは恐ろしいほどのツンデレで登場した当初(いえ、かなりの期間)とても怖い人で、声優さまが同じ今井麻美さまな『ソルフェージュ』のまりさま同様第一印象はかなり悪いかと思いますけれども、でも心にかなり孤独をかかえていらして、心に無理をしていらっしゃり、素顔は主任さん同様かなりかわいらしいかたとなります。
皆さんそれぞれによいかたなのでございますけれども、個人的には好みにかなり直撃したさゆりさんが一番大好きでございます。
…キャラクターの性格や雰囲気など、大まかなタイプは『ソルフェージュ』でいえば主任さんがすくねさま、なぎささんがちほさま、さゆりさんがまりさまとなるでしょう(もちろんかおりさんはかぐらさん…)

その他の登場人物としまして、きちんと立ち絵のあるのは2人(正確にはあと一人おりますが)…まずは同じく内科で働く山之内やすこさんで、関西弁をされた計算高い人で、仕事に対してもそれなりに真面目にしていらっしゃるながら、それよりも趣味の漫画描きのほうを頑張っていらっしゃるかたとなるでしょうか。
入院患者な高校生の浅田あみさんは『ソルフェージュ』の舞台となった学苑の分校へ通っているという、さらにフォルテールの演奏もできるかた…山之内さんが雅さん、あみさんが琴美さんといった位置取りございましょうか(こちらはメインの皆さんほどしっくりこない…あみさんと琴美さんはツインテール分、ということで/何)
…そのあみさんの会話で、この作品が『ソルフェージュ』と直接的な繋がりのある作品だと解ります…かぐらさんは世界的な奏者となっているらしく、すくねさまorまりさまがあみさんにフォルテールを教えている様子でございます。

先日は残された最後のルートでした主任さんルートを終えたわけでございますけれど、こちらのルートは一度ハッピーエンドではなさそうな、エンディングテーマの雰囲気がこれまでとは違う終わりかたにたどり着いたのでございました。
そこからもう一度はじめからやり直してみますと、冒頭の回想が変わっておりまして…といいましても、その冒頭の回想は誰かのルートをクリアするごとに微妙に変化をしてきていたのでございます。
それだけでなく、はじめのはじめにいきなりこれまでにはなかった選択肢も現れておりまして、そして先と同様に主任さんルートを目指しますと新たな道が開けていたわけでございます。
つまり、主任さんルートは一度めは途中エンド、そして全てのルートを見たら最後までいける、という感じのご様子…ちなみに選択肢自体はさゆりさんルート同様に常識的な選択肢を選んでいけば問題なく、やはり複雑な選択肢をしているのはなぎささんルートのみの様子でございます。
主任さんはかおりさんよりも少なからず年上(29歳)の仕事のできる、けれど仕事のことしか考えていないかたで、クールな雰囲気を漂わせた厳しいかた…ですけれど時折やさしい姿を見せてくださる素敵なかたでございます。
この主任さんルートはこれまでに見てきた不思議な夢、そして記憶の失われていた過去の事故の件などストーリーに隠された謎の総括、という意味も込められたルートとなっておりました。
不思議な夢、それに過去の事故には主任さんと主任さんの妹さんが関わっておられまして、これがちょっとファンタジーな雰囲気もある、不思議なお話…でも悪いお話ではなくって、妹さんのことも切ないものでございます…。
それに関する今までの謎が全て解けたのもすっきりいたしましたけれども、主任さんというキャラクター自体もクールに見えて実はとてもかわいらしいかたでしたりと、よろしいものでございました。
個人的にはやはりさゆりさんが大好きすぎますものの、それでも主任さんルートもよろしいものでございました…このあたり、ルートの雰囲気の差でなぎささんは損をしていらっしゃるかも…。
エピローグはさゆりさんが転院されるところでございますから、これまでの2つのルートの様に数年後というわけではございませんでしたっけ…いえ、お二人のラブラブっぷりが伝わってまいりまして、百合的にもよい終わりかたでございました。

ではその他、以前さゆりさんルート終了時同様に、主任さんルートで気になったり思ったりいたしました、物語の本筋とは関係のなかったりするいくつかのことを特に脈略もなく書き連ねてみましたり…。
こちらのルートではいつの間にかつくしちゃんが退院されておりましたけれど、名前を触れていただけただけまだよろしいでしょうか…そしてどのルートでもいえることなのですけれど、あみさんがいつの間にか完全フェードアウトでございまして、ルートのない者の宿命なのかもしれないとはいえ、ルートに入らなかったメインキャラや山之内さんは十分出番がございましたのに、これは少しさみしい…。
特にあみさんって学苑のほうでの友人関係があまり上手くいっていなさそうな描写もございましたのに、結局それらについては触れられませんでしたし、気になります…。
かおりさんをストーキングしていたかと思われた、事故の加害者らしい強面の男性について、このルートの最後の最後にとんでもない、でもいい方向に驚かされる展開が待っておりました…いえ、これは本当に驚きました。
しかもその男性、エンディングのキャストでしっかりお名前がございました…他のルートではなかったかと思うのですけれど…(しかもフルネーム…ゲーム中で名前は言ってましたっけ?)
ただ、その人が悪人でなかったということは、なぎささんルートでかおりさんを階段から突き落とした人物、というのはやはりなぎささんになってしまうのでございましょうか…。
そのなぎささんの想い、このルートではかおりさんも気づいていらした模様…それでも主任さんを選んだのでございました。
かおりさんがシナモン中毒になった理由、結局主任さんルートでも明確に語られていなかった気がするのですけれども、これってつまり妹さんがシナモン好きだった、と解釈すればよろしいのでございますよね…?
「癒しの手」がゲーム中で思ったほど目立たない能力でございましたっけ…いえ、それは別に構わないです。
山之内さんが描いている漫画、薄さからいっておそらく同人誌の内容がようやく解りましたけれど、要するに私の物語における美紗さんの様なことをしていらしたのでございますか…つまり、周囲のかたがたのことを百合風味に描いていらした、という…。
よく考えたら、さゆりさんはかおりさんが臓器提供をしなかったなぎささんルートでも元気になって看護師として赴任してまいりましたし、この主任さんルートでもおそらく大丈夫そう…いえ、ご無事でしたらそれに越したことはございません。
主任さんとかおりさん、エピローグで屋上でいちゃつくのはよろしゅうございますけれども、あみさんのことを想うとちょっと複雑な気持ち…(何)

イラストはさすがに椋本夏夜さまの描かれた『ソルフェージュ』と比較をするのは酷でございますけれど、それでもよろしいものでしたかと思います。
グラフィックのほうは問題ございません。(かといって4.0は高すぎな気もいたしますけれど、『ソルフェージュ』がそうなっておりますので…/何)
システム面はギャルゲーの基本的なものは押さえておりますし、それにシステム効果音(「音声」ではなく「効果音」です)を主人公のかおりさんの声にすることのできるのがなかなか新鮮で面白かったです。
また、医療関係の専門用語に関しましては『アオイシロ』の様に用語解説がございますので安心でございまして、またクリア後は出演声優さまたちのメッセージが聞けたりする様にもなります。
ただ、これは私の贅沢なのかもしれませんけれども、セーブシステムはちょっと残念でしたかもしれません…一つずつ普通に新規に、というのは他のギャルゲーたちに較べて不便さを感じてしまいます。
内容のほうはとてもよろしいものでしたかと思います…途中、特になぎささんルートは『まどか』よりあるいは辛い展開となっておりますけれども、最終的なハッピーエンドはどれもよろしいものでございますし、個人的にはさゆりさんルートのお話が好きでございます。
音楽のほうはよろしゅうございまして、オープニングやエンディングテーマもよいものでございます(特に今井麻美さまの歌うオープニングが好き…このかたは『ソルフェージュ 〜La Finale』でもよい歌を歌ってくださっておりましたけれど、逆にいえばどうして『La Finale』までかのかたの歌う楽曲がなかったのかが不思議…)
声優さんのほうは、最近の声優さまのことはいまいち解っていない私でも豪華な声優さまが揃っていらして、そして声も合っていらしたかなと思います…ちなみにかおりさんが阿澄佳奈さま、主任さんが喜多村英梨さま、なぎささんが日笠陽子さま、さゆりさんが今井麻美さまとなっております。
難易度につきましてはなぎささんに関する選択肢がヒントなしではおそらく解けなかったかなと思えますけれど、他のお二人の選択肢は常識的に考えていけば問題ございませんので、総合しますと『アオイシロ』よりは簡単になりそうでしょうか。
百合的には問題なく、最終的にはどのルートもとても百合々々となってくださいます…『ソルフェージュ』といい、こうした一般のゲーム機でここまで百合な作品を出してくださったことに感謝でございます。
おまけのほうは限定版で購入いたしましたので、購入時の日誌で書きました様に色々とついてまいりました。
ということで、こちらは元々百合な作品ではあろうと期待していたのでございますけれども、その期待に違わぬよい作品でございました…百合というだけでなく、新人さんが頑張るお仕事物語としましてもよろしいものではないでしょうか。
こうしたゲーム機で百合な作品を出してくださるところといえばまずこれや『ソルフェージュ』の工画堂スタジオさま、それに『アカイイト/アオイシロ』のSUCCESSさまが思い浮かびますけれども、後者は残念ながらもう2009年以来ゲームソフトというものを出していない様子でございますので今後は期待できなさそう…工画堂スタジオさまに色々期待をいたしましょう。
ともかく、ここで言えますのは…さゆりさんが素敵すぎ、ということでございます(何)

今後のゲーム進行でございますけれども、とってもお世話になっておりまして大好きな、最近お会いできなくって心配でございますけれどもご無事をお祈りしておりますあのかたもしていらっしゃいます『聖剣伝説LOM』も先日終わりましたし『ととモノ。Final』をしていきたいところでございますけれども、こちらはやはりまずあのかたとお話しをした上ではじめたいと思いますし、かといって他の新規ゲームたちに手をつける気持ちにもなれませんので、以前1周めをしております『マイソロ3』の3周めをのんびり再開しつつあのかたとまたお会いできますのをお待ちしようかなと思います。
posted by 桜乃 彩葉 at 05:35 | Comment(2) | TrackBack(0) | 百合(かも?)作品感想
この記事へのコメント
白恋が大好きです。まず、イラストに惹かれ、物語に惹かれ・・・ 世界観も大好き!!! 女の子同士がちゃんと恋をしてもいいなんて。
小学校のころ、本気で親友に恋をして告白する勇気もないまま溜め込んで今になってもずっとモヤモヤした気持ちが残っています。
まあ、高校生になってもまだ彼女のことが好きですけど。友達の関係は壊れることなんてないので、よく一緒に遊びに出かけます。きっと私の人生の最初で最後になっても、一緒に居てくれるだけで幸せですので。
Posted by リアル百合娘。 at 2011年12月10日 15:17
リアル百合娘。さまへ>
『白衣性恋愛症候群』が大好きとのことで、私もこの作品はとてもよきものかと思います…『ソルフェージュ』といい、この様なよい百合作品を一般向けのソフトで出してくださる工画堂スタジオさまには感謝をしてもしきれません。
そういえば、こちらの世界観はその様なところがあって、皆さん自然と受け入れている様子がまたよろしゅうございました…百合なお話といえばそういうことで思い悩む描写もまた一つの味ではあるのでございますけれど、でもはじめからまわりから受け入れられるのでございましたら、これほど幸せなことはございませんものね…。
と、親友さんのことがお好きとのことで、お気持ちは伝えられていないながら、一緒にいられるだけで幸せ…他人が色々言ってはいけませんけれど、でもよい関係がこれからも続くことを、せめて祈らせていただきます。
Posted by 桜乃彩葉 at 2011年12月11日 18:37
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