2014年03月21日

コキュートス

先日読みましたコミックの感想です。
中編集です?
□コキュートス
■コダマナオコさま
 ○イラスト評価:★★★★☆(4.0)
 ○内容評価:★★★★☆(4.4)
 ○百合度評価:★★★★☆(3.8)
 ○総合評価:★★★★☆(4.0)

こちらは先日『百合姫』などとともに購入をいたしましたものとなりまして、百合が確実な作品なことから購入をいたしましたものとなります。
コミックスとしましてはおなじみとなります百合姫コミックスとなります。
作者のかたは以前読みました『残光ノイズ』などを描かれたかたとなります。

内容としましては、2つの中編…いずれも前後編な物語を収録した単行本となります。
その2つは全く違うお話となりますから、それぞれの感想を軽く書いてみましょう。

単行本のタイトルにもなっております『コキュートス』は高校を舞台にしたお話…異端、いわゆる周囲から浮いた存在にならない様に日々を過ごす女の子と、自分に正直に生きるある意味不器用な女の子の関係を描いたお話となります。
主人公の椎名さん(名前はない気がする…/何)は日々をその様に波風立てない様に過ごしていたのでございますけれど、ある日そのクラスで浮いてしまっていていじめの対象にすらなってしまっていてクラス委員にされた少女、黒崎美音子さんのお手伝いをすることになってしまいます。
その様な異端の存在と関わっては自分もどう見られるか解らないので不安になるのでございますけれど、黒崎さんの生き様はとても格好よろしゅうございますから次第に惹かれていく様になっていくのでございました。

この手のお話のお約束としまして、中盤でいじめる対象のグループに目をつけられた椎名さんは黒崎さんとの関係を切り捨てようとされるのでございますけれど、やはり切ることはできなくって…?
終わりかたは百合的にもまずまずよろしいものでございましたものの、もう少し先のお二人の関係を引き続き読んでみたい、と思わせる様な結構中途半端ともいえる終わりかたになっていて少々さみしい…。

もう一つは『モラトリアム』でござまして、こちらは大学生のお話…仲の良い女の子から自分へ対する恋愛感情を読み取った子の対処を描いたお話、となるでしょうか。
主人公の真央さんは(彼氏はできても)友達はなかなかできないかたでございましたけれど、その様な彼女にできたはじめての友達が伊月さんという結構色々そつなくこなす様なタイプのかたでございました。
はじめての友達、そしてその先もお互いに親友と呼べるほどの関係になっていきますけれど、真央さんは伊月さんの自分を見る目に友情以上のものがあると感づくに至りました。
自分ももちろん伊月さんのことは好きながら、そういう好きではないということで…?

こちらは真央さんの伊月さんへ対する気持ちは果たして友情なのか恋愛感情なのか、ということになりまして…彼女自身は違う、と最後までそういうことにしていたみたいなのでございますけれど…?
このお話の真央さんは本人が自覚している様に結構ずるいかたなのでございますけれど、これまたこの手のお話のお約束といたしましてずるいのは真央さんだけでなくお相手の伊月さんもまた…なわけながら、別にそれは悪いことではないでしょう。
巻末収録の描きおろしはその伊月さん視点の後日談になっております。

イラストはなかなかよろしいものかと思います。
百合的にはいずれのお話もなかなかよろしいものではないかと思います。
ということで、こちらは中編2つを収録、という結構珍しい形式の単行本でございましたけれど、いずれも悪くないものでございましたかと…個人的にはやはり『コキュートス』の様なお話がかなり好みかもしれません?


とっても大好きでご無事な日々をお送りくださいますことを願っておりますあのかたもお好きなシリーズたち、『サモンナイト』は『5』のほうで引き続きシーダさんの経験値貯め…スキルのほうも一通り覚えることができました。
ですので、今日あたりにでもついに先へ進むことになりそうでございます…?


一方の『その花』は引き続き『ミカエルの乙女たち』から麻衣さんと玲緒さんルートの続き…バレンタインイベントへ向けてチョコレートを作ったりいたしまして、玲緒さんとエリスさんは相変わらず仲がよろしく、麻衣さんや皆さんはそれを微笑ましく見守ります。
バレンタインイベントも無事に終わりまして一息つきますけれど、この先は雫さんとエリスさんの卒業式…と、それを聞いたときから玲緒さんの様子がおかしくなってしまいました。
麻衣さん以外の全員と距離を取る様になってしまったりと、まるで以前の玲緒さんに戻ってしまったみたい…どうしてそうなったのか、麻衣さんを含む皆さん気づかないのでございました…。

その様なある日、卒業式の後に雫さんとエリスさまのお別れ会をしよう、という提案が上がりますけれど、それは雫さんが遠慮をされますけれど、エリスさんが皆さんに感謝の気持ちを伝えます。
けれど、それに対して玲緒さんが素直になれない一言を言い残して走り去ってしまいます…。
このあたりになりますと麻衣さんも玲緒さんがどうしてしまったのか気づいておりまして、帰ってから玲緒さんの真意をただします。
玲緒さんははじめてできた友達であるエリスさんとの別れがさみしくって、こんなさみしい気持ちになるならそもそも友達なんて作らなければよかった…とまで思われてしまっていたのでございます。
このあたりの玲緒さんの吐露は切なくってこちらも泣けてきてしまいますけれど、その様な玲緒さんに麻衣さんはやさしく声をかけて、大切な人を笑顔で送り出すことを玲緒さんに納得させることができました。

それから玲緒さんは自分が中心となって雫さんとエリスさんのお別れ会を行うことにいたしまして、皆さんに協力してもらいつつ頑張ります。
玲緒さんが自分から何かを、しかも中心になって進めるなんてはじめてのことで、それを見守る麻衣さんも感慨深い…。
その甲斐もあり、卒業式の後に行われたお別れ会はお二人に喜んでいただけまして、玲緒さんとエリスさんはあつい抱擁を交わしてこれからも友達だとおっしゃるのでございました。

昨日はここまででございまして、残るはエピローグのみになるかとは思いますけれど、この微笑ましさを少しでも長く楽しもうということでこちらは今日のお楽しみ、ということで…。
玲緒さん、それに他の皆さんもどうもこの時点では雫さんやエリスさんとはお別れになる、と思っていたご様子でございますけれど、雫さんがお別れ会を当初固辞された真意を思えば…でも、進路先をどうしてお二人ともこの時点でおっしゃられなかったのか…?
それは少し不思議でございますけれど、ともかく昨日の玲緒さんは本当に健気でいい子…先日はかわいすぎましたし、やはり単独でラジオ番組を任されるだけのことはございますかも?
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